金メダル至上主義から脱皮…韓国の五輪観戦文化に変化?=韓国ネット「それでこそ真の先進国」

Record China    2021年8月6日(金) 22時20分

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4日、韓国・中央日報は「韓国には五輪で金メダルが取れなければ罪人扱いされる風潮があったが、最近は変わってきた」と伝えた。資料写真。

2021年8月4日、韓国・中央日報は「韓国には五輪で金メダルが取れなければ罪人扱いされる風潮があったが、最近は変わってきた」と伝えた。

記事によると、韓国では五輪に出場し銀メダルを獲得した選手に容赦ない批判の声が浴びせられる場面がよく見られた。ところが最近では、挑戦したこと自体に意義を見出し、大会を楽しむムードに変わりつつあるという。

「ノーメダル」の選手にも注目が集まるようになり、SNSなどでは「選手のSNSにメッセージを送って力になろう」と応援する動きも起きている。代表的な例としては、陸上男子走り高跳び決勝で2メートル35センチを跳んで4位になったウ・サンヒョク。3位と2センチ差でメダルを逃したが、SNSに「高く飛ぶことができて幸せだった」と掲載するや、「私の心の中で金メダルだ」「国家代表をやってくれてありがとう」「今回の五輪最高の選手だ」など賛辞が多く寄せられたという。あるネットユーザーは「25年ぶりに韓国新記録を出したが五輪のメダル報奨金や年金、軍除隊といった恩恵を受けられないウ選手の役に立ちたい」という思いから、「ウ選手のSNSをフォローすべきだ。そうすればスポンサーも増えて広告もつくようになる」と提案しているという。

さらに、男子セーリングやラグビーなど不人気種目の選手にも心温まるコメントが続々と寄せられており、韓国のお家芸種目に挙げられる柔道・レスリング・テコンドーなどで満足のいく結果が残せなかった選手に対しても責めるような声はあまり見られないという。

このような流れについて、専門家らは「国民が五輪の成績を国家の命運や国の品格と同一視する民族主義的な傾向が過去よりも薄くなって現れた結果」、「金メダル至上主義から脱皮し、スポーツを楽しむ方向へと観戦文化が変化している」と分析しているという。

これを受け、韓国のネット上では男性ユーザーを中心に多くのコメントが寄せられており、「いいね。それでこそ真の先進国」「少し前までは認められようと必死だったが、今や韓国の地位は十分に高くなった。五輪の金メダルにこだわっている場合じゃない」「結果より努力の価値を重要視する社会になったのは望ましいこと」と肯定的な反応がみられる。

また「ウ・サンヒョク選手は今回の五輪がくれた贈り物」「ウ・サンヒョク選手の4位は、不毛地帯の陸上において金メダルよりも価値のあるもの。どうかみんなで応援しよう」などウ・サンヒョクへの応援の声も続々と上がっている。(翻訳・編集/松村)

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