韓国では五輪でメダルを獲得した選手は兵役が免除されるが、東京五輪を機にメダリストと同様に顕著な活躍を見せた選手にも特例を認めるべきとの声が高まっているという。8月9日、韓国メディア・チャンネルAが報じた。

記事によると、その例として挙がっているのは陸上走り高跳びで韓国新記録を更新し4位に入賞した禹相赫（ウ・サンヒョク）や水泳自由形で韓国新記録・アジア新記録を達成した黄宣優（ファン・ソヌ）、3メートル板飛び込みで4位に入賞した禹ハラム（ウ・ハラム）など。いずれもメダルには届かなかったが、各競技の国内先駆者として不屈のチャレンジ精神を見せ、韓国国民に大きな感動を与えたという点で、兵役を免除すべきという意見が大統領府の国民請願掲示板やオンラインコミュニティーを中心に提起されているとのこと。

しかし、芸術界との公平性の問題や、スポーツマンシップの変質に対する懸念により、範囲の拡大は困難との見方もあるという。現在韓国の国防部は「検討段階に入っていない」としているが、記事は「防弾少年団（BTS）の入隊延期も検討が進められているだけに、世論に従って新たな局面を迎える可能性もある」と伝えている。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「そこまで特例を認めたら、国を守る人間がいなくなる」「韓国新記録というのは、韓国人の中では1位だけど世界的に見れば何てことない記録」「兵役免除自体をなくすべき。今やメダルを取っても個人の栄光として残るだけ。CMにも出て金をもらい、兵役も免除され、これが公平と言える？」「特に野球の場合、高額の年俸に加え兵役まで免除されるのは、あまりにも非現実的」など、反対する意見が多く寄せられている。

一方では「五輪の成績が不調なのは文政権の責任」「BTSだって自分たちが好きで歌って踊って金もうけをしてるのに、兵役免除はあり得ない」などのコメントも見られた。（翻訳・編集/丸山）