日本は東京五輪から何を得たのか―中国メディア

Record China    2021年8月12日(木) 11時20分

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10日、中国メディアの澎湃新聞は「閉幕した東京五輪の中から、日本は何を得たのか」とする記事を掲載した。

2021年8月10日、中国メディアの澎湃新聞は「閉幕した東京五輪の中から、日本は何を得たのか」とする記事を掲載した。

記事は、経済面について「無観客開催となり海外からの観光客を呼び込めず、チケット代や観光収入で巨大な損失を生むことになった。また、大会中の東京は緊急事態宣言下にあったことで飲食、ショッピング、宿泊関連の消費も激減した」とした上で、日本のシンクタンクからは「東京五輪の経済効果はほぼゼロ」との試算が出されたと伝えた。

一方で、大会運営面で巨額の赤字を抱えたものの、カラーテレビの販売増、日本人選手のメダルラッシュによるスポーツ用品消費の増加といった経済効果が期待されるほか、一部の日本人選手がSNSで注目を集め、世界に向けて東京や日本の魅力をPRしたことで観光業の発展を間接的に推進する可能性もあるとの分析を紹介している。

また、大会組織委員会や日本五輪委員会のスキャンダルが相次ぎ世論の批判を浴びるなど、官僚主義的な組織内部の問題が露呈したことで、スポーツ推進機関のアスリート出身者主導が促される可能性があること、マイナースポーツへの注目度上昇に伴うスポンサー増加といったポジティブな効果も期待できるという専門家の見解を伝えた。ただ、その「効果」が果たしてどの程度持続するかについては、過去のカーリング人気などを例に挙げて「未知数だ」としている。

さらに、環境保護をテーマとした東京五輪で、開会式に用意された弁当約4000食が廃棄されるという問題が発生したほか、全会場でのLED照明使用、リサイクル貴金属から作製したメダル、海のプラスチックゴミを再生した表彰台、さらには水素燃料を利用した聖火台など、持続可能性に配慮した取り組みが行われたものの、海外の専門家からは「東京五輪の環境保護措置は大部分は表面的な効果。こういった努力は必要ではあるものの、まだまだ不十分」との評価が出ていると伝えた。(翻訳・編集/川尻

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