親日騒動と台湾独立騒動に見る、芸能人が壊れやすい時代―米華字メディア

Record China    2021年8月18日(水) 16時20分

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17日、米華字メディア・多維新聞は、タレントの親日騒動と台湾独立騒動から見る「タレント多難の時代」について考察した記事を掲載した。写真はチャン・ジャーハン。

2021年8月17日、米華字メディア・多維新聞は、タレントの親日騒動と台湾独立騒動から見る「タレント多難の時代」について考察した記事を掲載した。以下はその概要。

人気ドラマ「山河令」でブレークした俳優チャン・ジャーハン張哲瀚)が靖国神社で記念撮影したことで中国のネットユーザーから激しく叩かれた件について、台湾では「お馴染みの台湾独立芸能人だけでなく、今をときめく中国の芸能人であっても歴史的、民族的な感情による中国ネットユーザーからの攻撃から逃れることができない」と感じたようだ。

先日、台湾のタレント・小Sこと徐熙娣(シュー・シーディー)が東京五輪に出場した台湾選手を「国家代表選手」と称したことで中国のネットユーザーから非難を浴び、中国企業との広告出演契約が解除されるトラブルがあった。チャンや小Sのトラブルは、今の中国社会が西側諸国や日本、そして台湾などの問題において過度に敏感な状態にあること、そして中国社会がモデルチェンジしつつあることを映し出している。

そして、芸能人が炎上しやすい状況は、必ずしも中国共産党政権が導いたものではない。事実、共産党政権は多くの場合、沸騰した世論にブレーキをかける役回りを演じている。中国の民間が、芸能人の「道徳」に対してより厳しい要求を突きつけるようになったということなのだ。以前であれば故意によるものか、悪意はないかといった点が重視されてきたが、今は当事者に意図があろうがなかろうが、無知だろうが「誤りは誤り」として断じるようになった。誤りを認めなかった当事者に罰を与えるだけで済んでいた共産党政権にとっては、民衆の怒りを鎮めることが難しくなっている。

また、これらのトラブルで広告契約が続々と解除されたことからは、隠れた民族観が中国での商業活動契約中に暗黙のうちに盛り込まれていることもあぶり出した。それは目に見えないが、みんなが感じていることである。社会主義における文芸はもはや抽象的にではなく、具体的に文芸従事者に対して「徳芸兼備」を要求するようになった。

中国社会は実際のところ、芸能人に対して「民族芸能人にならなければならない」という要求は出していない。しかし、基準や共通認識に基づく民族観に誰しも逆らってはならないという考え方が、すでに固定化してしまっているのである。(翻訳・編集/川尻

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