Record China 2021年8月21日(土) 6時40分
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アフガニスタンの反政府武装勢力・タリバンが首都カブールを制圧。ガニ政権は崩壊した。あまりにも早い展開に米メディアは「責めを負うべきはバイデン大統領」と批判した。写真はバイデン大統領。
アフガニスタンの反政府武装勢力・タリバンが15日、首都カブールを制圧した。米軍が完全撤退の期限としていた8月末を待たずに、アフガンのガニ大統領は国外に逃亡。政権はもろくも崩壊した。あまりにも早い展開に米CNNは専門家の見解を報道。「責めを負うべきはバイデン大統」と批判した。
この専門家はCNNの国家安全保障担当アナリストのピーター・バーゲン氏。同氏は米シンクタンク「ニューアメリカ」の幹部で、アリゾナ州立大学の実務教授も務める。1993年以降、アフガンからの報道に携わっている。
バーゲン氏は「宗教戦士の一群が奪い取った米国の軍用車両に乗り、米軍から訓練を受けた軍隊を打ち負かす。敗れた側は自分たちの戦力を戦わずして差し出す。どこかで聞いた話ではないか?」と前置き。「これは2011年の終わりに、米軍が撤退した後のイラクで起きたことだ。それから3年、過激派組織『イラク・シリア・イスラム国』(ISIS)の戦闘員の大軍は首都バグダッドのゲートからわずか数キロの地点に迫り、国内の主要都市の多くを奪取した」と続けた。
当時のオバマ政権によるイラクからの撤退を取りまとめたのは、副大統領だったバイデン氏。14年、ISISがイラクで民族浄化を開始し、米国人のジャーナリストや援助活動家を殺害するようになると、当時のオバマ大統領は決定を覆す。軍事支援を再開し、駐留米軍の規模を2900人にまで引き上げた。
バーゲン氏は「米軍は完全に撤退する必要があったのだろうか?もちろんそんなことはない。イラクでは2500人の米軍要員が引き続き駐留している。今年初めの時点でアフガンにいた数と同じだ」と指摘。「バイデン氏は7月、イラク政府との間で同国内の米軍兵士の任務を事実上『非戦闘』に切り替えることで合意したと発表した。それでも彼らは引き続きイラクにとどまる。バイデン氏はアフガンについても同じ手法を取れただろうが、そうしなかった」と疑問視した。
さらに「世界規模での『ジハード(聖戦)戦士』の活動にとって、タリバンの勝利はイラクとシリアにおけるISISの勝利と同じくらい重要なものとなるだろう」と言及。「ISISの勝利の後で自分たちがそうしたように、何千もの国外の戦闘員がアフガンへなだれ込む公算が大きい。彼らは勝利に沸く『聖なる戦士たち』に加わり、軍事訓練を受ける。そこにはすでにアフガンを拠点とする外国出身の戦闘員が1万人いる」と危機感をあらわにした。
こうした批判に対し、バイデン大統領は16日、国民向けの演説で「(米軍撤退を)後悔していない」と強調。「米国はアフガン人が戦う意思がない戦争を戦うべきではない」などと主張した。(編集/日向)
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