CRI online 2021年9月7日(火) 11時50分
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米国のケリー大統領特使(気候変動問題担当)はこのほど、訪中を終えた。一部の西側メディアは「手ぶらで帰ることになった」と見ているが、実際にはそうではない。
米国のケリー大統領特使(気候変動問題担当)はこのほど、訪中を終えた。一部の西側メディアは「手ぶらで帰ることになった」と見ているが、実際にはそうではない。ケリー氏の今回の訪中における最大の収穫は、中米関係が苦境から脱するための方法を持ち帰ったことだ。
ケリー氏の訪中期間中、中国の解振華・気候変動担当特使が招きに応じて同氏と会談したほか、複数の中国政府高官も同氏とオンラインで会見した。中米双方は、気候変動協力や国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)などを巡り意見交換した。
こうしたことから、中米関係は困難な時期にあるものの、気候変動対応が双方が協力できる重要な分野の一つになる見込みがあることが見て取れる。この問題において、中米双方にはそれぞれの希望事項がある。ケリー氏が中国に対して排出削減の速さと深さの引き上げを望んだのに対し、中国は米政府に対して大幅な排出削減計画の発表や、発展途上国へのより多くの資金提供、発展途上国のクリーンテクノロジー獲得支援を希望した。
結局のところ、中米の気候変動協力はパリ協定を基礎としなければならない。中国は各国の発展する権利と選択する権利を尊重する。中国自身の発展する権利と選択する権利も尊重されなければならない。米国は、中国と気候変動協力について協議する際に、まずこの点を自覚しなければならない。
米国がさらに自覚しなければならないのは、気候変動協力は中米関係の大きな環境から切り離すことはできないということだ。ケリー氏の訪中期間中、中国は「米国が中米関係の改善に向けた実際の行動を取らなければ、両国間の『オアシス』としての気候協力は遅かれ早かれ『砂漠化』するだろう」「米国は、中国を脅威やライバルと見なすのをやめ、世界中で中国を封じ込め、抑圧するのをやめるべきだ」と率直に指摘した。
この「二つのやめよ」、さらに7月のシャーマン米国務副長官の訪中時に中国が提示した「二つのリスト」と「三つボトムライン」は、中米関係が苦境から脱するための全体的な思考の筋道と効果的な協力展開の前提となっている。米国がこれに前向きに応じられるかどうかが、協力の次の進展に関わる。
中米は目下、気候変動、感染症対策、経済回復などの二国間分野および一連の重大な国際・地域の問題の全てにおいて協力の余地がある。しかし、この協力は双方向、互恵的でなければならない。(CRI論説員)
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