変異株にも効果、韓国政府がコロナ経口治療薬の早期確保を発表=韓国ネットは賛否両論

Record China    2021年9月9日(木) 20時20分

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韓国政府は現在、新型コロナウイルスの「飲み薬」の購入を推進中であると明らかにした。資料写真。

韓国政府は現在、新型コロナウイルスの「飲み薬」の購入を推進中であると明らかにした。9日、韓国メディア・ニュース1が伝えた。

記事によると、現在米国のメルク社とファイザー社、スイスのロシュ社が新型コロナウイルスの経口薬の開発をリードしている。メルクが開発中の「モルヌピラビル」は早ければ年末に米国内での発売が期待されており、ファイザーの「PF-07321332」とロシュの「AT-527」は年末に臨床試験の結果が出る予定だという。

飲み薬は注射薬に比べて便利なことも利点だが、新型コロナウイルスは主に「スパイクたんぱく質」に変異が起きるため、「たんぱく質分解酵素阻害薬」や「RNAポリメラーゼ阻害薬」である3社の薬は、ウイルスの変異株にも対処できることが強みだという。

しかし価格が高いのが難点で、ファイザーのワクチンを1回接種する際の金額が約20ドル(約2200円)であるのに対し、メルクの治療薬は1回分が約70ドル(約7700円)。患者に1日2回、5日間投与した場合、治療に必要な金額は706ドル(約7万7600円)になる。

韓国の疾病管理庁は7日、追加補正予算168億ウォン(約15億8000万円)を投入し、メルクの経口薬1万8000人分の確保を進めていると発表。8日には、メルク以外にファイザーとロシュとも交渉を進めていることを明らかにした。詳細は「契約が終了次第、公開範囲について協議し、発表する」としており、「現在までに経口薬を購入するため362億ウォン(約34億円)の予算を策定した」と語ったという。

記事は「『すでに170万人分を購入した米国と比べ、韓国でまだ3万8000人分しか確保できないのは少なすぎる』という指摘が出ているが、『価格が高い上に臨床試験が完了していない薬を早期に購入するのは危険だ』という意見もあり、政府の苦悩は深まると思われる」と伝えている。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「価格が高いのが問題なら、統一部と女性家族部、国会議員や公務員の数を減らせばいい」「早期確保が危険?だからワクチンの確保も出遅れたんでしょ」「北朝鮮にやる金はあるのに、薬を買う金はないの?」「この政府はもう信用できない」など、批判的な意見が相次いでいる。

一方で、「支援金を出すよりも、薬を保険適用にして貧しい人が死なないようにしてほしい」「国産の治療薬があるのに、なぜ買うの?」「どうせ隔離するのだから、高い治療薬は必要ない」などのコメントも見られた。(翻訳・編集/丸山

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