Record China 2021年9月12日(日) 23時0分
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10日、環球時報は、「アイドルが『変質』する中で、世界の流行文化産業が難題に直面している」とする評論記事を掲載した。
2021年9月10日、環球時報は、「アイドルが『変質』する中で、世界の流行文化産業が難題に直面している」とする評論記事を掲載した。以下はその概要。
アイドルやタレントとは本来、文化芸術分野のパフォーマンスに従事する職業を指すが、今やそのイメージや魅力という部分に依存して、ファンとのコミュニケーションによって人気を保ち、飯を食っていくことがメインとなった。その「変質化」によって生じる副作用や社会への悪影響をいかに抑え込むかが、世界の流行文化産業が直面する難題となっている。
いわゆる「産業化したアイドル」の起源は日本や韓国にある。特に戦後の日本では映画、流行化、テレビとタイアップする形で「青春」をテーマにしたスターが次々と生み出されていった。70年代、80年代になると「少年隊」のようなアイドル歌手が出現した。中でも現在のアイドル産業の先駆けと言えるのが85年にデビューした「おニャン子クラブ」だ。「ちょっと気になるかわいい同級生」をコンセプトに、表現力や歌唱力は求められず、テレビ番組との連動、キャラクター設定やファンとのコミュニケーションを通じて有形無形の周辺市場を開拓していった。その「バージョン2.0」と言えるのがAKB48である。
韓国の流行文化も日本や欧米の影響を受けたもので、1990年代にヒップホップ、ダンスなどをテーマとしたユニットが次々誕生した。韓国の特徴は、男性よりも衝動的な消費の特性を持つと言われる女性をターゲットにした男性アイドルユニットにも力を入れている点だ。また日本とは異なり、積極的に海外展開を行い収入源を拡大してきた。
「ファンコミュニティ文化」は当初、単にお金を出してアルバムを買ってアイドルの人気ランキング上昇に貢献したり、理性的に周辺製品を購入するというものだった。しかし、その後一部のファンが過激化し、追っかけや私生活への干渉、常軌を逸した「貢ぎ行為」を行うようになった。韓国では「サセンファン」として社会問題化している。
また、ベルトコンベア式にアイドルを量産する流行文化産業では、詐欺まがいの契約、高圧的なマネジメント、超過労働といった問題も日常化している。近年、日本や韓国でタレントが精神失調をきたしたり、自殺したりといったニュースが後を絶たないのも、偶然の産物ではない。さらにはアイドルへの追っかけに夢中になり家族や自らの仕事、学業をないがしろにするという社会問題も起きている。
アイドル文化の背後にあるものを無視するのは、非現実的なことなのである。(翻訳・編集/川尻)
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