中国当局が芸能人のファンコミュニティーへの取り締まりを強化する中、「芸能人の身分証番号がわずか85円で売られている」との情報が中国のSNS上で反響を呼んだ。

中国国営テレビのニュースサイト・央視網は14日、「ファンコミュニティーの上層部は一般的なファンを引き付けるために芸能人のプライバシーを売りさばくこともいとわない」と指摘。そして、あるファンからは「ファングループの中で俳優の身分証番号を買うことができる。5元（約85円）、10元（約170円）で芸能人のフライト情報が入手できる」との話があったとし、「ファンに持続的に消費させるためにファンコミュニティーには『脂粉』という新たな役が現れた」と伝えた。「脂粉」の大きな役割はファンコミュニティーの世論を導くことで、ファンを洗脳し、「全ては金銭で測ることができる」という価値観を注ぎ込み続けることだという。

これに中国のネットユーザーからは、「ファンコミュニティーの整頓はファンを整頓するのではなく、その背後にある灰色の産業チェーンの整頓だ。芸能人は自身を律し、プラットフォームは職務を全うし、ファンは理性的になることが必要」「個人情報を売りさばく…これが一般人にも広がる恐れはないの？」「スターが5元ならわれわれ一般人は1元くらいだね」「個人情報の流出をどうやって管理するの？」「当局の取り締まりが1日も早く成功することを期待している。本当のファンなら単純に楽しく追っかけることを望むんじゃないの？」などの声が寄せられている。（翻訳・編集/野谷）