韓国で中古のキムチ冷蔵庫から現金約1億ウォン（約938万円）が発見されたというニュースが話題を集めている。28日、韓国メディア・ニュース1が伝えた。

記事によると、済州西部警察署は8月6日、ソウル市内の中古品店で購入したキムチ冷蔵庫の底から札束が発見されたという通報を受けた。札束はビニール袋に入れてテープで巻かれた状態で、開封すると5万ウォン（約4689円）札が2200枚あり、総額で1億1000万ウォン（約1032万円）に達したという。

警察の捜査により、所有者は60代の女性と特定されたが、本人はすでに2020年9月に持病で亡くなっており、この現金は女性が生前に保険や財産を処分して得たものであることが判明。この冷蔵庫は、女性が死亡した際に遺族が不用品回収業者に依頼して処分していたが、見積もりのために撮影していた写真とモデルが一致したことで所有者の特定につながったという。

また、現金と共に発見された封筒には手書きで「3000万ウォン」などの文字と退院日が書かれており、警察が国立科学捜査院に筆跡鑑定を依頼した結果、女性の筆跡と一致する可能性が高いと判定された。さらにはキムチ冷蔵庫から発見された薬袋も手がかりとなり、警察がこの薬袋の薬局を調べたところ、女性の来局歴があったことから所有者と断定したという。

今後この現金は遺失物処理手続きに従って遺族に返還される。札束を発見して通報した購入者にも、遺失物法に基づき5～20％の報労金が支払われるという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「お金を返した通報者は本当に立派」「自分だったら届けずに使ったかも。誠実な人だね」「20％を払ってあげて」「通報者にさらに大きな幸運が訪れるよう祈っている」「こういう社会であってこそ平和な国と言える」など、通報者に対する称賛の声が相次いでいる。

また、「人生は無常だね。故人の冥福をお祈りします」「結局お金を使い切らずに亡くなったのか」「持病で亡くなったそうだけど、遺族に現金のことを話していなかったのは孤独死だったから？」など、所有者に同情するコメントも見られた。（翻訳・編集/丸山）