人気ドーナツチェーン「ダンキンドーナツ」の韓国内工場について、内部告発者が不衛生な実態を暴露し物議を醸している。9月30日、韓国メディア・クッキーニュースが報じた。

記事によると、韓国のテレビ局KBSは29日、内部告発者からの情報提供により、ダンキンドーナツ安養工場で撮影された映像を公開。映像は、工場内の換気装置に凝結した油汚れや酸化鉄が付着する様子を捉えており、その下に置かれたドーナツの生地にも、ところどころに黄色い物質が付着している。食品専門の弁護士は、「さびや油汚れが落下したものと思われる」と分析しているという。

また、揚げたドーナツにシロップを付ける機械の内部にも黒い物質が付着しており、専門家は「高温のシロップの周辺は微生物が発生しやすい環境であり、カビの可能性が高い」と語る。情報提供者は、「フライヤーは週に一度洗浄するのがダンキンドーナツの内部規定だが、生産を間に合わせるため中間管理者からは油の交換のみするよう指示された」と主張しているという。

この工場では、韓国内のダンキンドーナツで販売される商品の60％が生産されているとのこと。ダンキンドーナツを運営するビーアールコリア側は「換気装置は毎日清掃をしているが、誰かが意図的に清掃を怠ったのが原因」とし、「シロップ用の機器に付着する黒い物質も、カビではなく油汚れ」と反論しているとのこと。同工場は2018年にも自治体の衛生点検により摘発されて過料処分を受けたといい、情報提供者は国民権益委員会に公益通報者保護の申請を出しているという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「すごくショック」「中国の屋台で売っている料理よりももっと汚いね」「値段が高くてもダンキンは有名だから衛生管理も問題ないと信じて子どもに食べさせてたのに…」「健康にあまりよくないから元々ドーナツは控えてたけど、これで完全にさようならだ」「ダンキンドーナツの店舗オーナーは本社を告訴すべき」など、驚きや怒りの声が相次いでいる。

また、「工場で作られている食品は、可能ならば食べないのが一番」「厨房が見えるようになっている店以外では外食しないほうがいい」など、外食自体を警戒する意見も見られた。（翻訳・編集/丸山）