韓国教育の「狂気」とその弊害―中国メディア

Record China    2021年10月5日(火) 7時20分

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2日、中国メディアの観察者網は、入試主義、学歴主義的傾向が強い韓国社会の教育に漂う「狂気」とその弊害について紹介する文章を掲載した。写真は韓国の学生。

2021年10月2日、中国メディアの観察者網は、入試主義、学歴主義的傾向が強い韓国社会の教育に漂う「狂気」とその弊害について紹介する文章を掲載した。以下はその概要。

2019年2月1日に放送された韓国ドラマ「SKYキャッスル」の第20回が、韓国の有線テレビの視聴率記録を塗り替えた。有名な役者が出ているわけでもなく、紆余(うよ)曲折のラブストーリーが描かれているわけでもない同作品のテーマは教育であり、わが子を名門大学へ入れるために手段を選ぼうとしない4組の夫婦が繰り広げる闘争が描かれた。

韓国の社会、文化を20年近く研究している中国社会科学院アジア太平洋・グローバル戦略研究院の王暁玲(ワン・シアオリン)氏は同作品について「誇張のように見えるが、ドラマに盛り込まれた一連の現象は、韓国でリアルに存在する」と語る。

ドラマでは、わが子の成績に執着する両親が最終的に破滅的な家庭の悲劇を引き起こす。制作者としては行き過ぎた「教育熱」が子どもたちに危害を及ぼしていることを伝えたかったようだが、皮肉なことに同作品は逆の作用を生んだ。主人公が勉強に用いていた「スタディーキューブ」という個室型勉強机の売り上げが放送後急速に伸び、巨額の報酬と引き替えに受験生の勉強だけでなく交友関係や日常生活まであらゆる行動をコーディネートする「入試コーディネーター」の需要も高まったのだ。

韓国が経済的な奇跡を実現した背景には、教育の成功という大きな要素もある。しかし、韓国の教育は経済発展をアシストすると同時に、社会全体に極めて重く、そして高価なコストを生んだ。極端な入試主義、学歴主義に基づく、各家庭の高額な教育投資、そして投資の失敗が「老後貧困」現象を引き起こしたのである。

王氏は「教育は投資であり、リスクを伴う。中年時代に全財産を子どもの教育に投資するも、成長した子どもがいい職に就けずに親に『恩返し』できないことで生活に困窮し、子どもとの関係を断絶した上で社会に救済を求める高齢者がいる。新型コロナの感染が続く中で、多くの高齢者がウイルスに感染し、自宅で孤独死するケースが多く見つかった。まさに悲哀だ」と述べた。

一方で、王氏によれば、韓国社会ではここ数年親の教育熱が冷める傾向も見られるという。家の財産がなくなるほどの教育投資を受けて育つもエリートコースに乗れずドロップアウトという経験を自らしてきた世代が親になりつつあることがその理由とのこと。中国で起きている現象を借りて言えば、韓国の親の間でも「寝そべり」が始まっているようだ。(翻訳・編集/川尻

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