中国企業がひっそりと世界のリチウム鉱山争奪戦を開始―中国メディア

Record China    2021年10月13日(水) 13時20分

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12日、米華字メディア・多維新聞は、今後さらなる需要の高まりが見込まれるリチウムについて、中国企業が「静かに世界規模の争奪戦を始めている」と報じた。

2021年10月12日、米華字メディア・多維新聞は、今後さらなる需要の高まりが見込まれるリチウムについて、中国企業が「静かに世界規模の争奪戦を始めている」と報じた。

記事は、需要の高まりと世界的なインフレ傾向の影響により、電池向け炭酸リチウムの価格が今月11日現在で年初よりも249%上昇したと紹介するとともに、中国企業がリチウムの争奪戦を繰り広げていると伝えた。

そして、中国の紫金鉱業が10日に約50億元(約870億円)でカナダのネオ・リチウムを買収することを発表したと紹介。ネオ・リチウムがアルゼンチンの塩湖でリチウム生産を手掛けていること、紫金鉱業がもともと金や銅の生産量で中国トップクラスを誇る一方で、3か月前に新エネルギー分野への進出を打ち出したばかりでの買収発表となったことを伝えている。

また、ネオ・リチウムをめぐっては中国の電気自動車用電池メーカー寧徳時代がより早い段階から目をつけており、昨年9月にネオ・リチウムに対して1000万カナダドル(約9億1000万円)を投資し、同社で3番めの大株主になっていたとした。

さらに、リチウム生産企業・贛鋒鋰業もリチウム資源確保の世界戦略を積極的に進めており、今年上半期の報告の中でオーストラリア、アルゼンチン、メキシコ、アイルランド、アフリカや中国国内の青海省、江西省などで良質なリチウム資源を確保したことを明らかにしたと伝えた。

その上で、中国の証券会社・華創証券が「リチウムの過去最高値更新は新たなスタート地点に過ぎない。中期的に見れば新エネルギー自動車需要の急速な伸びに供給ペースの鈍化が相まってリチウム供給不足が加速する見込みであり、リチウムの価格上昇トレンドは変わらない。長期的に見ても中国の新エネルギー自動車販売数はハイペースで増え続けることはほぼ間違いなく、リチウムが不足し続けることになる」との見解を示したことを紹介している。(翻訳・編集/川尻

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