Record China 2021年10月30日(土) 19時20分
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東京五輪の卓球混合ダブルスで金メダルを獲得した水谷隼が、このほど刊行された書籍の中でペアを組んだ伊藤美誠があきらめかけた瞬間について振り返ったことが、中国でも反響を呼んでいる。
東京五輪の卓球混合ダブルスで金メダルを獲得した水谷隼が、このほど刊行された書籍の中で、ペアを組んだ伊藤美誠があきらめかけた瞬間について振り返ったことが、中国でも反響を呼んでいる。
水谷は自身の著書「打ち返す力 最強のメンタルを手に入れろ」の中で、混合ダブルス準々決勝ドイツ戦で、ゲームカウント3-3で迎えた最終第7ゲームで2-9とリードされた場面について、「すぐ隣にいる伊藤選手のボールが軽くなったような気がした。あの瞬間、伊藤選手の緊張の糸がプツリと切れ、その場の空気があきらめモードに切り替わったように感じた。『ああ、もう終わった』『もう駄目だ』。伊藤選手の顔色が変わり、卓球台の前で完全に負けムードが漂った」と振り返った。
そして、「ドイツチームの2人は余裕の表情だった。あのときそこにいた私一人だけが『まだまだ』と試合を捨ててなかったと思う。すぐ隣で『もう駄目だ』とあきらめているような伊藤選手に向かって、『1本ずついこう!』『大丈夫。まだいけるよ!』と必死で声をかけた」とつづった。
中国メディア・新浪の卓球チャンネルが「水谷隼、伊藤美誠があきらめようとしたことを暴露」と題してこれを伝えると、中国のネットユーザーからは「芝居がかってるな」「伊藤がたたえるならまだしも、自分でこれを書くのはどうなの?」「ダブルスを組んだ相手をディスり、自分を持ち上げるなんて」などの批判的な声が上がった。
一方で、「勝ったのだから、発言する権利がある」「確かにあの一戦は彼の言う通りだった」「ドイツとの死闘で鳥先生(水谷の中国でのあだ名)が果たした役割は不可欠だった。彼がどっしりしていなければおそらく負けていただろう」「その通りだ。水谷の努力がなければきっと日本は負けていた。伊藤は表情も仕草もこわばっていて、追いついてからようやく息を吹き返した」などと肯定的に見るコメントも寄せられている。
また、「まさに日本の漫画みたいな展開」「ドイツ戦がターニングポイントになった。あの窮地からの大逆転で日本ペアの迫力が変わった」「(日本が)ドイツ戦で大逆転したのを見て、(中国は)まずいなと思った」などの声もが上がっている。水谷と伊藤は東京五輪での言動をめぐって中国から多くの批判を浴びたが、現在はそうした声は収まっているようだ。(翻訳・編集/北田)
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