韓国ピンチ、中国の尿素輸出停止が直撃、日本と違い自国生産していなかった―独メディア

Record China    2021年11月8日(月) 9時0分

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中国が輸出を制限したことで尿素不足が深刻化した韓国は5日、大統領府も参画する「尿素不足対策チーム」を発足させた。

ドイツメディアのドイチェ・ベレによると、中国が輸出を制限したことで尿素不足が深刻化した韓国は5日、大統領府も参画する「尿素不足対策チーム」を発足させた。

担当官によると、チームの役割は経済及び外交分野の対応メカニズムを構築して、国内産業と物流業界の協力の仕組みを作ることで、韓国としては中国など主要な尿素輸出国と外交ルートを通じての協議も行うという。

中国税関は10月、化学肥料と関連29品目の輸出品検査を実施すると発表した。同措置は事実上の輸出禁止と見なされている。尿素は化学肥料の一種である窒素肥料の成分でもある。

尿素製造にはアンモニアが使われており、アンモニアは石炭や天然ガスから抽出される。中国はオーストラリアとの外交問題がきっかけで同国からの石炭輸入を事実上禁止し、自国内における炭鉱事故の発生で安全検査を強化したことなどから自国産の石炭も不足。そのため21年には電力不足が発生したという。中国による尿素輸出の事実上の禁止も、石炭不足が波及したとみられている。

ドイチェ・ベレによると、21年1-9月において、中国が輸出する尿素の47.5%はインド向け、14%に相当する56万4000トンが韓国向けだった。尿素はディーゼルエンジン車の排気の浄化にも用いられているが、韓国で自動車向けに用いられている工業用尿素の97.6%が中国からの輸入品だったという。韓国における工業用尿素の価格は9月、前年同月比で80%上昇してトン当たり483ドル(約5万5000円)に達した。

韓国で尿素不足がとりわけ深刻化したのは、尿素を自国で生産していないからだ。日本では尿素の原料であるアンモニアが生産されているので、日本国内で必要な量の尿素を生産できるという。(翻訳・編集/如月隼人

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