人民網日本語版 2021年11月8日(月) 19時10分
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国務院常務会議で農業・農村・農民が提起された。
2日に開催された国務院常務会議では、「三農」(農業・農村・農民)の取り組みは社会主義現代化国家の全面的建設における最重要事項であり、第14次五カ年計画期間(2021-25年)には、農業・農村の現代化を各地の実情を踏まえて適切に推進し、社会経済の発展に対する農業の支援・保障能力を増強し、農民の生活レベルを持続的に向上させる必要があるとの見方が打ち出された。中国新聞社が伝えた。
中国社会科学院農村発展研究所の李国祥(リー・グオシアン)研究員は、「中国の社会経済の発展は新たな局面に直面しているところで、新型コロナウイルス感染症、複雑な国際情勢、極端な自然災害などがさまざまな挑戦をもたらしている。こうした時期には、農業が持つ社会経済を安定させる『バラスト』の役割がさらに突出する」と述べた。
李氏によると、年初以来、中国の一部地域で極端な天候による深刻な災害が発生し、洪水は穀物や野菜などの重要農産物の生産にマイナス影響を与え、農業の安定性の一層の強化が急務となった。また、国際市場では穀物が目に見えて値上がりし、小麦の価格も50%上昇し、感染症や保護貿易主義などの影響を受けて、国際的な穀物サプライチェーンが打撃を受け、穀物の輸入の安定性にも挑戦がつきつけられたという。
海外と中国国内と何重にも重なったマイナス要因に直面して、国務院常務会議は「中国の茶碗をしっかり持とう」とたびたび強調し、農業生産の安定、耕地の保護と品質向上のための建設の強化、穀物栽培面積の安定化、6500億キログラム以上の穀物生産量の維持、穀物など重要な農産物の供給の保障、備蓄と市場の調整コントロール能力の向上を求めた。
今回の会議では第14次五カ年計画の農業・農村現代化推進計画を審議・可決した。李氏は、「これはより大きな時代背景の中での『三農』の取り組みに対する中国の新たな展開だ」と述べた。
同会議は、「農業の質と効率を高めること▽農業科学技術の基礎研究を支援すること▽種子、農業機械・設備などに焦点を当てて開発とイノベーションを加速させること▽新型農業経営主体を育成し発展させ、専門的で社会化されたサービス体制を整えること」と打ち出した。
李氏は、「今後の中国の農業発展では『誰が生産するか』、『どのように生産するか』といった問題の解決が必要になる。農村の労働力が大量に都市に移転したため、新型経営主体を育成して農業生産に従事させることが必要になる。同時に、耕地資源が限られる状況の中、農業科学技術のレベル向上に力を入れ、農業生産力をさらに引き上げる必要がある」と述べた。
同会議では次のことが提起された。農村の第一次産業、第二次産業、第三次産業の融合発展を加速する。農村の産業体制を整え、より多くの雇用機会と付加価値・収益を農民のために留保する。また農村の重点分野と重要プロセスの改革を加速し、社会資本が農業・農村に投入されるよう奨励する。
李氏は、「農業の付加価値を高めるには、第一次産業、第二次産業、第三次産業の融合に依拠することが必要になる。今後は利益共同メカニズムの構築に関心を払い、農民が利益を共有出来るようにし、3つの産業の融合を緩やかに推進する必要がある」と述べた。
同会議は、農村のインフラ建設を強化し、農村の教育、医療、介護といった基本的公共サービスの質を高めることを打ち出した。
李氏は、「農民が国家の改革発展の成果を共有し感じられるようにし、農村の水道、電気、道路などのインフラの水準を引き上げ、公共サービスの水準を引き上げ、農民が都市部に近い公共サービスを受けられるようにし、共同富裕の理念を体現する必要がある」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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