2021年11月9日、韓国・SBSによると、韓国の尿素水不足事態の第一次原因となった中国の尿素輸出規制強化措置について、在中国韓国大使館関係者が「いつ解除されるか予想が難しい」との立場を示した。

記事によると、韓国では現在、尿素水不足が深刻化し、産業と生活全般に大混乱を引き起こしている。大使館関係者は「中国政府が輸出前検査措置を導入した後、張夏成（チャン・ハソン）駐中国大使をはじめとする職員が総力を挙げて協力を要請している」とし、「中国側の反応は『研究・検討中』程度と考えればいい」と話したという。

中国海関総署（税関）は先月11日、29種の肥料品目に対する輸出検疫管理方式を変更し、「事実上の輸出規制」を開始。これを受け大韓貿易投資振興公社（KOTRA）は「複数の要因を考慮し、中国内の肥料および尿素の生産回復は期待できないと判断した」「中国内の供給が改善しなければ、輸出規制措置はしばらく続くものと懸念される」との報告書を発表していた。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「こんなにも中国びいきなのに、肝心な時に無視される現政権が情けない」「中国びいきの対価がこれ？（泣）」「いまこそ文在寅（ムン・ジェイン）大統領の出番では？。中国は友人なんだよね？」「文大統領は『困ったときに助けてくれるのが真の友人』と言っていた。中国は韓国の友人でないことがはっきりした」「中国への片思いを続けた韓国の悲惨な末路だ」「住宅不足、マスク不足、ワクチン不足、フッ化水素不足、そして今度は尿素水不足。文政権の任期中ずっと国民は苦痛の中で過ごした」など現政権への批判的な声が上がっている。

その他「日本の輸出規制で散々な苦労をしたのだから、輸入に依存する品目については予め対策を講じておくべきだった」と指摘する声や、「輸入先の多角化をしなければ、中国によって韓国の産業や実体経済が崩壊するということが分かった。このままでは同じようなことが今後も繰り返される」と警鐘を鳴らす声も寄せられている。（翻訳・編集/堂本）