2021年11月9日、韓国・東亜日報によると、韓国・仁川市にあるマンションの自治会長が、敷地内の公園で遊んでいた住民以外の子どもたちを警察に通報し、物議を醸している。

記事によると、韓国大統領府国民請願掲示板に4日、「子どもたちがマンション内の公園で遊んでいたら自治会長に捕まりました」という題名の文章が投稿された。

請願者は、「普段は18時30分までに帰る子どもが2度電話をしても出ないため心配していると、19時09分に警察から連絡が来て、子どもが器物損壊罪で通報されたため来てくれと言われた」と説明。「行ってみると5人の小学生がマンションの管理室で捕まっており、やってきた親を見て泣き出した」とし、「マンションの自治会長は住民以外の子どもだけを管理室に連れていき、敷地内の公園の器物損壊罪で通報していた」と語った。

しかし、「防犯カメラを見ても子どもたちが器物を破損した様子はなく、ただ『住民以外の子どもはそこで遊んではいけない』という自治会長個人の論理が理由」と主張。請願者は「会長は子どもたちを連れていく間に悪口を言い、携帯電話やバッグ、自転車なども全て公園に置いていかせたため、子どもと連絡が取れなかった」とし、「担当刑事も児童虐待や監禁、言葉による暴力などの罪を検討したが、難しそうだと残念がっている。法的に処罰できるよう助けてほしい」と訴えたという。

同マンションではその後、臨時会議が開かれ、住民以外の子どもが公園を利用した場合は警察に通報するという内容の「公園施設の部外者統制」が議決されたが、住民の反対により取り消されたという。子どもたちの両親は10月12日に脅迫および監禁の疑いでこの自治会長を訴えており、警察関係者は「両親からの告訴状を受理し、現在調査を進めている。子どもたちが器物を破損した事実は確認されていない」と語っているという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「大人なのにひどい」「個人の所有物でもないのにね」「あきれた世の中になった。大人は子どもが楽しく遊べる空間を作ってあげるべきなのに」「住民以外の子どもが遊ぶのが気に食わないのは仕方ないとしても、ののしったり警察を呼んだりするのは異常」「子どもたちには一生トラウマになるはず。許してはいけない」「マンション名を公開して価格を暴落させるべき。自分がそこの住民だったら恥ずかしい」など、批判の声が相次いでいる。（翻訳・編集/丸山）