日本は徹底的に核の幻想を捨てなければならない―国際問題オブザーバー

Record China    2021年11月16日(火) 6時20分

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中国共産党系の環球時報(電子版)は9日、「日本は徹底的に核の幻想を捨てなければならない」とする、国際問題オブザーバーの孔君氏の論評を掲載した。

中国共産党系の環球時報(電子版)は9日、「日本は徹底的に核の幻想を捨てなければならない」とする、国際問題オブザーバーの孔君(コン・ジュン)氏の論評を掲載した。

論評はまず、日本は原子力潜水艦に対する「分不相応の望み」を抱いて久しく、早くから技術研究に着手してきたと主張。1963年に民間原子力船の建造計画が決まり、船体は68年に起工、72年に原子炉関連施設を搭載して完成し、その航行試験は、原子力潜水艦と空母の開発のための技術的蓄えとなったとした。

続いて、日本の政治家は今でも「原子力潜水艦への思い」を捨てていないとし、今年の自民党総裁選で河野太郎氏と高市早苗氏が原潜保有に前向きの姿勢を示したことや、最近進水した海上自衛隊の最新鋭潜水艦「はくげい」について、動力源はリチウムイオン電池で、原潜との違いは動力源が原子炉でないというだけだとし、「軍国主義の勢いが再び盛り返していることは明白だ」と主張した。

論評は、第2次世界大戦の敗戦国である日本は核兵器を持たないことを約束し、非保有国として核拡散防止条約(NPT)を署名・批准し、55年には原子力政策の基本方針を定めた原子力基本法を制定して、原子力の研究や開発、利用は平和を目的に限るとし、67年以降、歴代首相は「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」という非核三原則を堅持してきたが、「国際社会は日本の核拡散防止に対する誠意に疑念を抱く価値がある」と主張した。

さらに、「核軍縮における日本の立場も矛盾しており、非常に偽善的だ」とし、「日本政府は長い間、核兵器の被害者として国際社会の同情を買う一方で、核軍縮の進展を妨げてきた」とも主張。最近、バイデン米政権が核兵器の先制不使用政策を検討していることに懸念を強めた日本が、同政策を断念するようバイデン政権に働きかけていると報じられたことなどを取り上げた。

論評は、「日本の民衆は核兵器の危害をよく認識しており、日本国内では常に核兵器に対する理性的で平和的な声が聞かれる。しかし、軍国主義の魂を招き寄せようとする右翼勢力と比べると、核兵器に反対する声は薄れつつある」とし、「痛ましい歴史をしっかりと心に刻み、核兵器や原子力潜水艦、核兵器の材料から遠く離れることこそが、日本にとって唯一の正しい選択だ」「裏表をなくし、言行を一致させ、徹底的に核の幻想を捨てて初めて、国際社会の信用を得られる」と主張した。(翻訳・編集/柳川)

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