Record China 2021年11月11日(木) 13時20分
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10日、新京報は、韓国の工業界に「尿素危機」が訪れている背景について解説する記事を掲載した。写真は尿素。
2021年11月10日、新京報は、韓国の工業界に「尿素危機」が訪れている背景について解説する記事を掲載した。
記事は、ディーゼルエンジン中に含まれる窒素酸化物の浄化に用いられる尿素について、韓国が8日に中国に対して緊急支援を求めたことがネット上で注目されたと紹介。現在、韓国国内ではディーゼルエンジン用尿素の価格の釣り上げ現象が起こり、詐欺事件さえ起きているとし「大した技術力が含まれているわけでもない尿素が、韓国の首を締め付けている」「新型コロナの世界的なまん延によるサプライチェーンへの打撃を象徴する極端な事例だ」と伝えた。
そして、韓国政府が中国の他にオーストラリアなどからも緊急調達の動きを進める一方で、ディーゼルエンジン用尿素の投機売買に対する厳しい取り締まり活動を始めたとしている。
その上で、今回の尿素不足が韓国国内だけで発生し、他国において連鎖反応が起こっていない理由について「韓国自身と直接の関係がある。はっきり言えば、韓国の自動車車両の構造的リスクに関係している」と指摘。韓国のディーゼル車保有台数は981万台で日本や米国、中国よりもはるかに高い比率になっていること、それにもかかわらず尿素の供給問題について各当事者が十分に思慮せず、相応の備蓄をしてこなかったことが問題の一つだと伝えた。
記事は、韓国での尿素不足を「予知できたにもかかわらず前もって対処してこなかった問題」とし、韓国が輸入する工業用尿素のうち97.6%が中国からと深刻な対中依存状態であること、中国政府が近ごろ尿素輸出に対する管理を強化し始め、以前からその予兆が見られたにもかかわらず関係業界が危機意識を抱かなかったことを問題点として挙げた。また今回の問題で、韓国の外的な変化に対応する能力が露呈されたと指摘している。
そして、現時点では供給状況が完全な不足状態ではなく「お金を出せば尿素が手に入る」状況の可能性があるとしつつ、「もし市場取引の自由を制限する政策を出さず、関係当局が供給源のコントロール保ちつつ、買いだめに対する有効な取り締まりを実現できなければ、韓国の尿素問題は『供給状況の逼迫(ひっぱく)』から『供給不足』へとエスカレートすることになる」と伝えた。(翻訳・編集/川尻)
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