韓国の高齢者貧困問題が深刻に、子どもに経済援助求める親は日本の4倍以上―韓国メディア

Record China    2021年11月18日(木) 8時20分

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15日、韓国・マネートゥデイは「子どもに経済的援助を求める親の割合の調査結果で、韓国が日本の4倍だった」と伝えた。資料写真。

2021年11月15日、韓国・マネートゥデイは「子どもに経済的援助を求める親の割合の調査結果で、韓国が日本の4倍だった」と伝えた。

韓国経済研究院(韓経研)が、日韓両国の65歳以上の高齢層を対象に年金受給の実態を調査した結果、個人世帯の場合、韓国の年金受給額は月82万8000ウォン(約8万円)で、日本の164万4000ウォンの半分程度だった。夫婦世帯の場合も、韓国の月平均合算受給額は138万4000ウォンで、日本の272万6000ウォンの半分程度だったという。

韓国の高齢層が考える適正生活費は、個人世帯が月172万5000ウォン、夫婦世帯が月255万5000ウォンで、年金所得が適正生活費の半分にも及ばないことから「高齢層の貧困がさらに深刻になり得る」と懸念の声が出ている。一方、日本の高齢層の適正生活費は、個人世帯が243万5000ウォン、夫婦世帯が325万6000ウォンで、相当部分を年金所得で賄っているという。

韓経研は、韓国の国民年金に該当する日本の厚生年金の料率が所得の18.3%と、韓国(9.0%)より約2倍ほど高いことと関連して、「日本は韓国より『多く払った分多く受け取る』という公的年金体系で、老後安定的に所得を確保できる」と指摘した。日本の公的年金の月平均受給額は個人世帯が韓国の2.0倍、夫婦世帯は韓国の1.9倍だったという。

韓国の私的年金の受取額が日本より少ないことについては「韓国は私的年金への誘引が足りず、加入率が低いため」と分析。韓国では私的年金に対する税額減免や控除など税制支援率が19.7%に過ぎず、日本(31.0%)はもちろん経済協力開発機構(OECD)平均の26.9%よりも低いという。また、韓国の15~64歳の人口のうち私的年金の加入率は24.0%と、同年代の半分以上が私的年金に加入している日本(50.8%)の半分にも満たないことも関係しているという。

さらに年金受給率も韓国は日本に比べてはるかに劣っている。韓国の65歳以上の高齢層のうち公的年金の受給率は83.9%、私的年金の受給率は21.8%に止まり、日本(95.1%、34.8%)よりそれぞれ10ポイント以上低いことが分かった。

このような状況から、老後の資金が足りず子どもなどに助けを求めるケースも韓国が日本より4倍以上多いという。韓国の高齢層は17.4%が「子どもなど他人からの経済的支援を受ける」と答えた一方で、日本は3.6%にとどまった。老後生計の安定のための最優先課題としては、両国とも「高齢者の雇用創出」が挙げられたという。

調査結果を受け、韓経研のチュ・グァンホ経済政策室長は「韓国は高齢化のスピードが非常に速く、年金所得が足りず高齢者の貧困が憂慮される状況。公的・私的年金の老後生活保障機能を強化し、良質の雇用提供を通じた所得改善が急がれる」と指摘したという。

これを受け、韓国のネット上では「日本は1960年代にすでにいい暮らしをしていた国。だから高齢層がその恩恵を受けている。一方、韓国は国民年金の導入が日本より40~50年は遅い」「日本は自分の子どもにオールインしない。だけど韓国は子どもに全て与えるから貧しくならざるを得ない」「日本は不動産価格が下がってて、住宅ローンにかかる費用が韓国よりはるかに少ない。韓国は不動産1軒に執着して、老後の準備もできず70歳まで働き続ける」などと指摘する声が上がっている。

その他「老後の貧困は本人の責任」「50代が一番大変。子どもを育てながら、年老いた両親の面倒も見なければならないから」「どんなに頑張って給料を貯めても家が買えない時代なのに、どうやって年老いた両親と子どもの面倒を見て行くの?自分のことは自分で何とかしよう」「年金をもっと集めて支給時期を延ばそうと必死なのだろう」「2002年から超低出産国家。25年から超高齢化国家。20~30年後の社会保障制度をどうすべきか、政府が対策案を提示すべき」「単純に金額を比較しただけじゃ分からない。納付期間と受給金額を基準に比較すべき」などの声も上がっている。(翻訳・編集/松村)

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