Record China 2021年11月18日(木) 20時20分
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サッカー中国代表の李鉄監督をめぐる批判が波紋を広げている。
サッカー中国代表の李鉄(リー・ティエ)監督をめぐる批判が波紋を広げている。
李監督は、16日に行われたワールドカップ(W杯)アジア最終予選第6節のオーストラリア戦に1-1で引き分けた後の会見で「中国代表選手のことを誰よりもよく知っているのは私だ」と発言した。これまで、帰化選手を重用しないことなどをめぐって批判の声が上がっており、これに反論した形だ。
しかし、サッカージャーナリストの陳永(チェン・ヨン)氏は「彼の発言は言ってはならない事実。口にするのは良くない」と批判。「彼は自分が一番チームのことを理解していると言った。言い換えれば、彼は自分の采配は間違っていないと主張したのだ。だが、実際は彼は間違った。選手の起用法が(批判の)前後で大きく変わった。いずれも受動的に対応したものだ。(帰化選手の)アロイージオの出場時間が4試合で73分だったのが、ここ2試合では倍増した。これは体力がないという(これまでの)理由では説明できない」と指摘した。
このほか、李監督はこの試合で初めて4人の帰化選手を先発起用したが、これについても「帰化選手のプレー時間を増やすべき」との批判の声を受けてのものだという見方が広がっている。
一方で、李監督への批判には否定的な見方もある。サッカー解説者の董路(ドン・ルー)氏は「ベトナムに勝利したことを含め、オマーンとオーストラリアに引き分けたのは中国代表の実力に見合った結果。完ぺきではないが酷いというものでもない」と主張。新型コロナウイルスの影響でホーム戦を中東で行わなければならない点も挙げ、「カマチョやリッピなど、過去の代表監督たちはこうした不利な状況を経験していない」とした。
同氏は、オーストラリア戦で帰化選手数人のパフォーマンスが低調だったことから、帰化選手4人の先発起用を批判する声があることについても、「帰化選手を起用しても、しなくてもバッシングされる」と述べ、李監督を擁護した。
中国メディアの工人日報は「バッシングだけでは中国はアジアから世界に出ていけない」と題する記事を掲載。董氏同様、格上のオーストラリア戦に引き分けたことを評価し、李監督の試合後の発言に対して記者らから批判の声が殺到したことに苦言を呈した。
また、中国代表監督の就任に意欲を示していたとされるストイコビッチ氏が監督を務めたセルビアがW杯本大会出場を決めたことに言及。中国サッカー協会がストイコビッチ氏ではなく李鉄を監督に選んだことを覚えておかなければならないとした上で、「これが中国サッカーの基本的な生態である。さまざまな非難、責任のなすり合い、足の引っ張り合い、誰もが誰の言うことも聞かない」と批判した。
そして、「多くの関係者は外野にいながら中国代表について語る。それはサッカーへの真の愛ではない。数々の経験が実証するように、バッシングだけでは中国サッカーはアジアを突破できない。サッカーを語ることとサッカーを愛することは別物。残念だが、私たちはサッカーを語ることだけに熱中しすぎている」と論じた。(翻訳・編集/北田)
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