韓国の成人の10人中6人が、「いくら努力しても社会的な階層移動は難しい」と認識していることが分かった。11月17日、韓国・世界日報が報じた。

記事によると、韓国・統計庁は17日、「2021社会調査結果」を発表。それによると、19歳以上の韓国人のうち、韓国社会で努力すれば自身の社会・経済的地位が上がる可能性が「高い」と答えた人は25．2％、「低い」と答えた人は60．6％だった。

特に自身の社会・経済的地位が低いと感じている人ほど階層移動を難しく捉えている傾向があり、自身が「上層」だと認識する人のうち、階層移動の可能性が「高い」と考える人は55．9％で、「低い」と考える人は38．7％だった。一方、自身が「下層」だと認識する人のうち階層移動の可能性が「高い」と答えた人は14．9％に過ぎず、65．0％が「低い」と答えたという。

記事は、「このような認識は世帯所得の変化とも関係が深い」と指摘。「19歳以上である世帯主のうち、1年前より所得が増えたと答えた人は13．1％で、前回の調査より5．7ポイント減少した。一方、所得が減ったと答えた人は31．1％で、9．3ポイントも増加した。世帯所得が減少した人の割合が30％を超えたのは、統計開始以来初めてだ」と伝えている。また、負債が2年前より増えたと答えた人は26．2％で、5．8ポイントも増加したという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「現政府が階層を移動するための『はしご』を蹴飛ばした。一生庶民層で生きろというのか？」「『はしご』をなくすのが共産主義者の最大目標だからね」「朴槿恵（パク・クネ）政権時に『ヘル朝鮮』という言葉が大流行したけど、個人的には今の方がずっと苦しい」「文政権下では『庶民層』も崩壊して『貧民層』に移動中」「文大統領は支持者である庶民の生活に関心があるのか？犬と遊んでいる場合じゃないよ」「上位10％の職に就いても親の援助がなければ結婚できない世の中」「過去に類を見ないほど『絶望』が漂う国」など、文政権への批判や現状への不満の声が相次いでいる。（翻訳・編集/丸山）