Record China 2021年11月20日(土) 15時20分
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19日、環球時報は「知中派の萎縮は、日本の危険な兆候だ」とする、笪志剛・黒龍江省社会科学院東アジア研究所所長による評論記事を掲載した。写真は紫禁城。
2021年11月19日、環球時報は「知中派の萎縮は、日本の危険な兆候だ」とする、笪志剛(ダー・ジーガン)黒龍江省社会科学院東アジア研究所所長による評論記事を掲載した。以下はその概要。
林芳正氏が先日日本の新たな外相に就任した際、日中友好議員連盟会長の職を速やかに降りた。辞任の理由について林氏は要らぬ誤解を避けるためとしているが、実際のところは自民党や日本国内の保守勢力に対する譲歩のように見える。一方で、日本の右翼保守勢力は今回の動きを、政界をはじめとする「親中派」「知中派」たちを隅に追いやりさらに転向を迫るための見せしめにしようとしているのだ。
先日の衆院選では保守勢力が楽々当選を果たし、中国について何でも反対という主張が喝采を浴びる一方で、親中派、知中派は日本政界における影響力を弱めている。しかし、歴史を振り返っても、将来を展望しても、国際的なやり取りを見ても、国益や国民生活を考えても、親中派、知中派の一掃は日本をさらに孤立化させるとともに、リスクを生むことになるのだ。
歴史を振り返れば、日清戦争から日中戦争に至るまで、親中派や日本を取り巻くアジア情勢を客観的、理性的に認識できる知中派がいなかったことで、過激な右翼の台頭を許してしまった。
現状を見ると、知中派は日本外交の極端化を防ぐブレーキ的な役割を持っている。安倍晋三、菅義偉両政権の9年間は「積極的平和主義」を掲げて内政、外交でブレイクスルーを目指したが、親中派、知中派の政治家がにらみを利かせていたことで、集団自衛権の完全な解禁や憲法第9条の改正が強引に進むのを防いだのだ。
そして未来を見れば、知中派は日本の保守的思想を抑制する清流となる。知中派という安全弁がなくなれば、日本は対中関係で暴走状態に陥り、両国関係の安定ばかりか、最終的には日本の一般市民にまで悪影響を及ぼすことになる。
国同士の友好には、互いに相手のことを理解する政治、知識エリートの存在が必要だということを、現実が日本に教えている。日本は親中派の存在が大国との関係を処理し、良い競争や協力を維持する上で大人らしいメンタルと正常な認知を生むのだということを省みなければならない。(翻訳・編集/川尻)
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