Record China 2021年12月11日(土) 19時20分
拡大
欧州諸国が台湾との関係を強化し、バルト3国の議員団などが相次いで訪台。仏議会が台湾の国際機関参加を支持するなど、新たな「中国包囲網」が形成されつつある。写真は3国議員団一行と蔡英文総統
欧州諸国と台湾の関係強化の動きが目立っている。11月末のリトアニアなどバルト3国の議員団に続き、12月初めには中欧スロバキアの経済使節団が台湾を訪問した。フランスやオランダの議会が台湾の国際機関参加などを支持する決議などを可決。新たな「中国包囲網」が形成されつつある。
関係強化の先鞭(せんべん)をつけたのはリトアニア。11月に台湾は首都ビリニュスに事実上の大使館となる「台湾代表処」を設置したが、欧州で通常使われる「台北」の呼称は使わなかった。中国はこれに強く反発。11月21日、リトアニアとの外交関係を「代理大使級」に格下げした。
台湾・中央通信社によると、そのリトアニアとラトビア、エストニア3国の国会議員による訪問団は11月28日、台湾を訪問。翌29日には蔡英文総統と会談した。3国はいずれも欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)の加盟国。蔡総統は旧ソ連に併合されるなどした3国の歴史を踏まえ、「皆さんが民主主義を進展させた経験を共有させてもらいたい」と述べ、関係強化への期待を語った。
12月5日にはスロバキアの経済副大臣が率いる訪問団43人が国名や国章が入った専用機で到着した。一行は経済や外交、科学技術や投資などを担う各官僚のほか、25の企業の経営者らで、台湾外交部は「政府高官の地位や人数では過去にない規模で、大きな意義がある」との声明を出した。
やはりEUとNATOに加盟するスロバキアについて、中央通信社は「チェコスロバキア時代の1968年に国内の民主化運動『プラハの春』をソ連(当時)軍に弾圧された経験があり、強権体制に対する忌避感が根強い」と伝えた。
一方、フランスの国民議会(下院)は11月29日、国際機関への台湾の参加を支持する決議案を賛成多数で可決した。決議文では新型コロナウイルス対策における台湾の成果を評価し、感染症や気候変動などの挑戦に立ち向かう上では多国間主義の発展こそが現時点で有効な対応をもたらせる唯一の解決策だと指摘。台湾が国際協力を話し合う場に参加できるよう、フランスとして外交手段を用いて支持するよう提言するとともに、政府に対し、台湾の国際社会参加を全面的に支持するよう求めた
さらにオランダ下院は30日、中国による一方的な台湾海峡の現状変更を受け入れない立場を表明するようオランダ政府に求める動議とリトアニアが台湾との関係を強化することをEUに支持するよう政府に促す動議をいずれも賛成多数で可決した。オランダ下院は23日にも台湾の国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)参加を支持する動議を可決していた。(編集/日向)
この記事のコメントを見る
Record China
2021/12/10
anomado
2021/12/7
2021/12/9
2021/12/6
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら
業務提携
Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る