新型コロナウイルスのワクチンを1日に10回も接種したニュージーランドの男性が、中国のネット上でも話題になっている。

中国メディアの北京晩報などは、現地ニュージーランドメディアの11日付の報道を引用。それによると、男性は同国内のいくつかのワクチン接種センターを訪れ、接種を望まない人々のために代わりに接種を受けて報酬を受け取っていたことが分かった。男性は「数日で代謝されるだろう」と考えていたという。

現地の保健当局は、「ホームレスや移民、高齢者や若年層、障害者の中には写真付きの身分証を所持していない人たちもいる。彼らにワクチン接種の障害を設けたくない」として、接種時の身分の開示を強制していないという。

オークランド大学のヘレン・ペトゥス・ハリス准教授は「1日に10回のワクチンを接種した人はこれまでにいないので、どのような影響が出るのかは全く分からない」と説明する一方、男性の行為について「非常に愚かで信じられないほど利己的」と批判した。

また、マラガン研究所のグラハム・ルグロス教授は「免疫システムは非常に賢く、適量を投与した場合にのみ強い抗体を作ることができる。基準を大きく超える投与を行った場合、副作用を高め、ワクチンの効果を低下させる可能性もあり、何のメリットもない」と警鐘を鳴らした。

中国のネットユーザーからは、「体大丈夫なのかな」「すごすぎだろ、この人」「どうかしてる」「カネのためなら何でもするんだな」「ワクチンを打たない人間も打ちすぎる人間も命知らず」「免疫システムだけじゃなく、世界中の人々が記憶したな」「ワクチン打つ人は注射の跡とか気付かなかったのかな？」「どんな反応が出たか、続報を期待する」といったコメントが寄せられている。（翻訳・編集/北田）