Record China 2021年12月19日(日) 20時0分
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中国共産党系の環球時報(電子版)は14日、「日本の『国家再建』衝動がますます強烈に」とする論評を掲載した。資料写真。
中国共産党系の環球時報(電子版)は14日、「日本の『国家再建』衝動がますます強烈に」とする論評を掲載した。筆者は上海外国語大学東アジア研究センター主任の武心波(ウー・シンボー)氏。
論評はまず、今年に入り、日本の政治家による第二次世界大戦後の国際・地域秩序に挑戦する動きが頻出しているとし、今月だけでも、安倍晋三元首相による「台湾有事は日本有事」発言(1日)、国会議員99人による真珠湾攻撃の日の靖国参拝(7日)があり、どちらも極めてたちが悪いものである上に決して偶然ではないとした。
その上で、日本は近代から現在に至るまで、近代的な主権国家を構築する三つの歩みを経験してきたとし、明治維新(自己構築)、戦後の米国による日本改造(他者構築)、1980年代に始まった新国家主義政治(自己構築+再構築)の三つを挙げた。
論評は、1970年代中頃に国内外の情勢が大きく変化する中で、日本社会のエリートと政治家は戦後の強制的な改造に不満を感じ始め、日本の半主権国家または非正常国家の状況を変えようと、戦後秩序の「総決算」を試みたとし、第二次大戦前の「絶対国家主義」論理は「新国家主義」として息を吹き返し、それまでの隠れた状態から日本の国家戦略を主導する政治理念へと発展していったとした。
日本の「新国家主義」については、過去の自民党の保守主流の政治路線を引き継ぐだけでなく、目立った特徴もあるとし、「民族優越論」を理論的な基盤とし、天皇主義を核とし、実用主義的な外交政策と理念を遂行し、経済大国の地位にふさわしい政治・軍事大国の地位を追い求めて実現することを目標とし、こうした自分たちの方式による「国家再建」の願いと衝動が、新旧世代の政治家の共通の目標となり、受け継がれていく最高の政治的追求となったなどと分析した。
論評は、ここ数年、日本の「国家再建」の衝動は、国内外の環境の変化によりますます強烈になり、抑制できなくなっていると主張。それを加速化させる外的要因として、グローバル化での重大な失敗、コロナ禍による世界経済の低迷、米国の覇権の衰退、中国の急速な台頭などを挙げた。さらに、国際情勢が大きく変化する中で、中曽根康弘氏から、小沢一郎氏、小泉純一郎氏、安倍晋三氏へと、日本政界の「国家再建」の衝動はますます強まり、日本の政治に衝撃と影響を持続的にもたらし、「アップデート」を重ねているとした。
そして、日本の「新国家主義」政治プロセスの加速が、国・地域・世界の各レベルのさまざまな重大な政治プロセスと交差し、合流し、負のエネルギーとリスクを放ち続け、中国との関係や東アジア地域情勢、グローバル構造などにダメージを与えていることに注目・警戒しなければならないと主張した。
論評は、日本の強まる「国家再建」の衝動に対して、中国は東アジア地域における大国として、日本との関係を安定して長期的に発展させるために、そうした衝動に警戒すると同時に、地域とグローバルのガバナンスを強化するという「高み」から積極的に行動し、新時代に合った日本との関係を構築することで、地域と世界の平和・発展に貢献できると主張した。(翻訳・編集/柳川)
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