人気俳優のワン・イーボー（王一博）らが出演する「風起洛陽」など2作品について、ネット水軍（サクラ）による評価投稿があったとされる問題で、プラットフォームの豆瓣（douban）がコメントを発表した。

映画やドラマ作品などを評価するサイトとして広く知られている豆瓣だが、最近、同サイトでドラマが放送されていないにもかかわらず低評価や高評価が付く混乱が発生した。

今月1日から配信が始まった時代劇「風起洛陽」は、トラブルにより予定時刻の午後8時から1時間近く遅れて配信されたが、午後8時を過ぎると星一つの低評価や星五つの高評価が相次いで投稿された。

また、5日に配信された女優チャオ・リーイン（趙麗穎）主演のサスペンスドラマ「誰是凶手」では、チャオ・リーインがまだ登場していないにもかかわらず、その演技やセリフを批判するコメント、低評価が殺到した。

この問題について、中国国営の中央テレビ（CCTV）の記者がファンとしてSNSグループに潜入取材したところ、大量のアルバイト情報が掲載されていた。1投稿1元（約18円）かそれ以下の料金で多くのユーザーを雇い、大量に意図した評価を投稿しているという。

「ネット水軍」による投稿にはずさんなものがあり、ドラマを見ていないと思われるものや、明らかにコピペしていると思われる全く同一のものが見られる。CCTVはこうした行為がドラマ制作会社などに損失をもたらし、その後の創作活動にも影響を与えるとして、違法になる可能性があるとも指摘している。

騒動を受け、豆瓣は「風起洛陽」と「誰是凶手」の2作品に関するデータを公表した。「風起洛陽」では放送開始前の評価とコメントが8924件あったとし、7日までに2万1234件の異常なコメントを処理したと説明。「誰是凶手」については3209件の異常な評価を処理したといい、現在の2作品の評価の状況については正常だとしている。

豆瓣は「弊社はこれまでもこれからも評価点に関する協力は一切しません。豆瓣の評価に影響を与えることができると述べる企業や個人はみな詐欺師であり、（そうした文言を見かけたら）情報をお寄せください。法的責任を追及します」としている。（翻訳・編集/北田）