民主主義サミット、台湾代表の画像消える、地図が中国と別色に米配慮?―海外メディア

Record China    2021年12月18日(土) 6時30分

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米国が主催した「民主主義サミット」で、台湾代表が使った地図の画像が消えた。中国と台湾が違う色だったことから、海外メディアは米側が「一つの中国」に配慮した可能性に言及した。

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米国バイデン大統領がオンライン形式で主催した「民主主義サミット」で、パネル討論会中に台湾のオードリー・タン政務委員(IT担当)の説明スライド動画から画像が消される一幕があった。地図の台湾と中国が違う色だったことから、ロイター通信は米側が「一つの中国」に配慮した可能性に言及した。

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ロイター通信によると、サミット最終日の10日にタン氏が使った画像は南アフリカの非政府組織(NGO)が国ごとの市民の権利の開放度を示した世界地図。台湾が民権で「開放的」とする緑色だった一方、中国はアジア地域ではラオスやベトナムや北朝鮮と並んで、「閉鎖的」を表す赤色だった。画像が消えた後、スクリーンには「このパネルの参加者の意見はあくまで個人の意見であり、必ずしも米政府の見解ではない」との表示が出た。

事情に詳しい関係者はロイター通信にタン氏の説明中に示された地図に米当局者らが肝をつぶし、ホワイトハウスの要請で約1分後に映らなくなったと話した。米政権が主催する会議で台湾と中国が地図上で別に扱われていることは「一つの中国政策と呼んでいる現状の米国の政策と矛盾していると映りかねないと懸念した」(関係者)という。

関係者の1人によると、地図が画面に出た途端、米当局者の間では電子メールが飛び交い、ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)担当者は怒って国務省に連絡を入れ、台湾が個別の国であることを示しているように見えるとの懸念を伝えた。米政府は台湾当局に苦情を伝えたが、台湾側は画像が消されたことに立腹したという。

これに対し、国務省はスクリーンの共有で「混乱」があったため映像だけ消されとし、「単なる手違い」と説明。同省報道官は「われわれはタン氏の参加を貴重なものと考えている。透明な統治や人権、虚偽情報との闘いなどについての台湾の世界一級の専門技術がタン氏の登場で明示された」と語った。

NSCの報道官はロイター通信の報道内容が「正確でない」と反論。電子メールで「ホワイトハウスはタン氏の動画遮断を一切指示していない」とし、画面共有をめぐる混乱が原因で、同サミットのウェブサイトで全映像を視聴できると強調した。

米政権は台湾が中国政府から強い圧力にさらされているタイミングで、あえて台湾への支持を示すためにサミットに招待した。タン氏は地図のスライド資料が理由で米政府が動画を遮断したと思うかとのロイター通信の取材に対し、電子メールで「スライドの地図とは関係ないと信じている」と回答した。

台湾外交部(外務省)は「技術的問題」と指摘。その後、タン氏のプレゼン資料は前もって米側に提供していると説明した。「台湾と米国はこの技術的問題について、完全な情報交換を行っており、双方は強固な相互信頼、強固で友好的な関係を有している」とも述べた。(編集/日向)

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