亜洲週刊 2021年12月19日(日) 11時30分
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いったんは中止となったマレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道の建設計画が再び浮上している。中国と日本が改めて受注競争を繰り広げる可能性が出てきた。写真はクアラルンプール市内の様子。
いったんは中止となったマレーシアの首都のクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道の建設計画が再び浮上している。中国と日本が改めて受注競争を繰り広げる可能性が出てきた。
中国は、マラッカ海峡に面したセランゴール州から半島山岳部を経由して東海岸に抜け、海岸線を北上してタイ国境付近に至る東海岸鉄道の建設を請け負ったが、マレーシアの財政事情や環境評価の問題で、いったんは中断した。しかし最近になり、マレーシア中央政府やセランゴール州政府との間で合意が成立し、行き詰まりが解決された。
一方で、マレーシアとシンガポールの両国政府は2013年に、クアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道路線の建設で合意した。15年には、シンガポール側の終着駅の発表や、両国政府関係部門による市場調査の開始が発表された。
香港メディアの亜洲週刊はこの件について、16年になると中国、日本、韓国の3国が自国の技術をマレーシア政府に売り込んだと紹介。マレーシア政府主催の公共交通展覧会にも3国はそれぞれ出展した。亜洲週刊によると、受注競争では中国が優位とみられていたという。
しかしマレーシアのマナティ―ル首相(当時)は18年6月になり、高コストを理由に計画の延期を表明した。21年1月には、シンガポール側が計画の中止を発表した。
ところが11月29日、マレーシアのイスマイルサブリ首相が訪問先のシンガポールでリー・シェンロン首相と会談し、両国を結ぶ高速鉄道の建設計画の再開を提案した。シンガポール側もマレーシア側との交渉に前向きな姿勢を示しているという。
亜洲週刊によると、16年ごろの状況では、シンガポール側は日本の新幹線技術の採用に傾いていた。一方で、中国はマレーシアに対する影響力を駆使して、マレーシアに中国企業の建設請負を認めさせたという。(翻訳・編集/如月隼人)
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