米華字メディアの多維新聞は24日、韓国の朴槿恵（パク・クネ）前大統領の特別赦免について、「健康上の理由以外に狙いがあるのか？」とする記事を掲載した。

韓国政府は24日、懲役22年の実刑判決を受けて服役中の朴前大統領の特別赦免を発表した。国民の統合という目的の他、健康状態を考慮したといい、記事は韓国・聯合ニュースの報道として「法務部は以前、特別赦免に消極的だった」と説明。そして「最近、健康状態が大きく悪化したことを受けての決定」とみられていることを伝えた上で、特別赦免が来年3月の大統領選の構図を揺るがす要素の一つになる可能性を指摘した。

記事は「文在寅（ムン・ジェイン）大統領の朴氏特赦に対するこれまでの態度は二つの要素を考える必要があった。一つは国民全体の共通認識、もう一つは国民の団結にプラスとなることだ」と述べ、特赦の決定が下されたのはまさに最大野党「国民の力」の多くの支持者および議員が特赦を求めた時だと言及。さらに大統領選の有力候補2人は異なる見解を持っているとし、与党「共に民主党」の李在明（イ・ジェミョン）氏が消極的な態度を示したのに対し、「国民の力」の尹錫悦（ユン・ソギョル）氏が積極的な発言をしたことを伝えた。

記事はまた、「両氏への支持に大差はなく、大統領選は依然多くの不確定要素を有する」とも指摘した。（翻訳・編集/野谷）