中国、世界の映画産業から切り離されながら世界最大の映画市場の座を守る―米メディア

Record China    2021年12月29日(水) 5時20分

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米エンタメ業界誌「バラエティー」はこのほど、中国について「世界の映画産業から切り離されながら世界最大の映画市場の座を守る」とする記事を掲載した。

中国のニュースサイトの観察者網によると、米エンタメ業界誌「バラエティー」はこのほど、中国について「世界の映画産業から切り離されながら世界最大の映画市場の座を守る」とする記事を掲載した。

記事によると、中国は2020年にそれまで北米が守り続けてきた映画市場世界一の座を奪い、今年も世界最大の映画市場となる。

米調査会社コムスコアによると、中国市場の今年現時点までの興行収入は約70億ドル(約8000億円)で、世界の興収の39%を占めているのに対し、2位の米国は37億ドル(約4231億円)だ。

中国の興収を後押ししているのが地元のタイトルで、コムスコアによると、中国市場での興収トップ20のうち、米国作品は「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」「ゴジラvsコング」「フリー・ガイ」の三つだけ。映画産業のコンサルティング会社、アルチザン・ゲートウェイによると、中国市場における米国映画のシェアは12.6%にとどまっている(12月中旬時点)。

数年前まで中国の映画市場の約半分を占めていたハリウッドは、中国市場での低迷の原因について、新型コロナウイルスの感染拡大や、国威発揚や愛国精神といった国策を反映した「主旋律映画」の台頭、米中の外交関係の落ち込みによるものとしている。

このような「新しい世界秩序」の到来は、中国の多くの人が期待した時期とは異なるかもしれないが、新型コロナウイルスの感染拡大に対する両国政府の大きく異なる対応によって早められた。

米ブルームバーグの最新の報道によると、今年最大のヒット作品は、全米で17日に公開された「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」で、世界興収が10億ドル(約1140億円)を突破した。だが観察者網によると、その直前までは、朝鮮戦争に参戦し米軍と戦った中国人民志願軍を英雄として描く中国映画「長津湖」が興収9億200万ドルで世界一。中国映画ではほかに「こんにちは、私のお母さん」が3位、「唐人街探偵 東京MISSION」が6位に入っている。(翻訳・編集/柳川)

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