Record Korea 2021年12月28日(火) 12時50分
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27日、韓国・朝鮮日報は、現職と歴代の在韓米軍司令官が、戦時作戦統制権の移管や終戦宣言などの問題と関連し、相次ぎ文在寅政権に苦言を呈したと伝えた。写真は韓国国防部Twitterアカウントより。
2021年12月27日、韓国・朝鮮日報は、現職と歴代の在韓米軍司令官が、戦時作戦統制権の移管や終戦宣言などの問題と関連し、相次ぎ文在寅(ムン・ジェイン)政権に苦言を呈したと伝えた。北朝鮮が核保有を公式化し、韓国と在韓米軍を狙った新兵器を続々と披露している状況でも、韓国政府は「希望的思考」に陥り終戦宣言などに執着していることに対する不満を表出したものだと、記事は分析している。
ロバート・エイブラムス前在韓米軍司令官兼米韓連合司令官は25日、米政府系報道機関「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」とのインタビューで、韓国軍への戦時作戦統制権の移管と関連し、「容易な方法を望んだり、両国の合意基準の引き下げを望んだりしている人たちがいる」と述べた。米韓は2015年に同統制権の移管のために韓国軍が充足すべき条件について合意しているが、文政権が任期中の移管という公約を押し進め、その条件の変更を試みた可能性を示唆した発言だと、記事は説明している。移管条件の一つに「韓国が戦略打撃能力を獲得し、韓国型統合空中ミサイル防衛システムを開発して配備すること」があるが、エイブラムス前司令官は「率直に言って、かなり遅れている」と指摘したという。記事は、これについては「北朝鮮の核ミサイル攻撃を独自に防ぐ能力のない韓国軍に、戦時の指揮を任せることはできないという趣旨」だと説明している。
終戦宣言についても、エイブラムス前司令官は「性急に進めた場合は『戦争が終わったのなら、国連軍司令部はもはや不要ではないか』との意見が出かねない」と指摘。「終戦宣言で何を得ようとしているのかが明確でない」「非核化は一歩も進展していない」「今の北朝鮮は、明らかに核で脅している」とも述べており、記事は「核の脅威に全く変化がないにもかかわらず、国連軍司令部解散の口実を与えることになりかねない終戦宣言をする理由が分からないという主張だ」と説明している。
現司令官のポール・ラカメラ氏も、戦時作戦統制権の移管について「大部分が当初の計画どおりに進んでいない。策定済みの計画を調整していくことになるだろう」と述べている。終戦宣言をめぐっては、カーティス・スカパロッティ元司令官が「終戦宣言をしようがしまいが北朝鮮の脅威は変わらない」、ジェームズ・サーマン元司令官が「単なる政治的勝利を得るために急いてはならない」と述べているという。記事は「移管は順調ではない」「南北関係にレガシーを残したい文在寅政権の『加速』に警告を発したもの」だと分析している。
この記事に、韓国のネットユーザーからは「そのとおり。北朝鮮の脅威は依然として存在するのに、終戦宣言をしようと必死な理由は何だ?」「終戦宣言したって、戦争の脅威や挑発の可能性はなくならないよね。核開発の放棄なくして終戦宣言をするなんて、自主国防力の劣る韓国にとって何もプラスにならない」「任期中、ずっと北朝鮮に尽くしてきた大統領。最後に大きな一発をかまそうとなりふり構わずといったところか。このまま静かに退いてほしい」「米国がいなかったら、この国はとっくに北朝鮮に飲み込まれていた。今度の大統領選挙で李在明(イ・ジェミョン)候補が当選したら、安保は放棄したも同然のことになる」などの声が寄せられている。
一方で、「終戦宣言で何を得るって、平和を得るんでしょ」「世界10大経済国が、戦時作戦統制権、すなわち主権を持たないなどありえない。いつまで米国の論理で韓国の主権を握り続ける気か」「平和が実現したら、お金が稼げなくなるのが米国だ。終戦には絶対に同意しないだろう」などのコメントも見られた。(翻訳・編集/麻江)
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