2021年12月24日、韓国・JTBCによると、14年4月に韓国南西部の珍島沖で起きた旅客船セウォル号沈没事故の遺族らが朴槿恵（パク・クネ）前大統領の赦免撤回を要求している。

【その他の写真】

記事によると、セウォル号沈没事故の家族協議会と4．16の約束国民連帯、弁護士会（民弁）セウォル号惨事TF（タスクフォース）は同日午前、大統領府前で記者会見を開き、朴前大統領の特別赦免を決定した文在寅（ムン・ジェイン）政権を批判した。遺族らは「事故当日の大統領府の職務怠慢についての真相究明や責任者の処罰もまともに行なわれていない中、赦免などとんでもないこと」「セウォル号惨事の責任の中心である朴前大統領を赦免することは、ろうそく革命の後退であり、時代精神の破壊だ」などと主張した。

文政権は今月24日、22年を迎えるに当たり、朴前大統領を含む3094人に対し、31日を期日として特別赦免・減刑・復権を命じていた。

これを受け、韓国のネット上では「またお金を巻き上げようとしてるの？。もううんざり」「朴前大統領は崔順実（チェ・スンシル、国政介入事件の中心人物で服役中）に振り回されただけで、セウォル号とは直接関係はないと思う」「それなら（事故が発生した地域の）知事はどんな処罰を受けた？」「家族を失った悲しみは分かるけど、そろそろやめた方がいい」など遺族らへの否定的な声が寄せられており、中には「セウォル号の記憶がどんどん悪い方向に向かってる」と警鐘を鳴らす声も。

また「文政権の誕生に利用されただけなのに、まだ気づかないの？」「セウォル号のおかげで大統領になって、ようやく赦免するんだ」「真実を明らかにするために巨額を投じて船を引き揚げてから何年たつ？。文大統領の任期もそろそろ終わるけど、何か分かった？。単に朴前大統領を捕まえただけ」などの声も見られた。（翻訳・編集/松村）