2022年1月3日、韓国・クッキーニュースによると、文在寅（ムン・ジェイン）大統領が大統領府で任期最後となる新年の辞を発表した。これに対し野党は「でたらめな小説」と批判した。

記事によると、「国民の統合」を目指す文大統領は「われわれの歴史は試練から立ち上がった偉大な成功の歴史だった。考え方が異なっていても大きく団結・協力して成し遂げた歴史だった。今再び統合し、包容し、未来へ共に進もう」とし、「国家の未来を左右する大統領選挙が、国民の希望を込めた統合選挙になることを願う」と述べたという。

これを受け、最大野党「国民の力」の中央選挙対策委員会のファン・ギュファン報道官は「文大統領は政権失敗白書を書くどころか、またでたらめな小説を書いた。この5年間で耳にたこができるほど聞いてきた自画自賛、別の世界の認識が最後の新年の辞まで繰り返された」と批判する論評を発表した。

中道系野党「国民の党」の 中央選挙対策委員会のホン・ギョンヒ報道官も「任期中に国民の声を聞き流し『ショー』を続けた大統領らしく、最後まで一貫的。最後の新年の辞まで政府のトップとして責任ある謝罪ではなく政府の広報大使を気取る姿は誠に遺憾だ」「自画自賛でつづられた言葉遊び」と皮肉を織り交ぜ批判した。また「文大統領は国民に深く贖罪（しょくざい）する一方で、現政権の失敗理由を徹底的に分析し、次の政権の成功に少しでも役立て、歴史と国民にこれ以上罪を犯してはならない」と述べたという。

韓国のネット上でも「文大統領は何か勘違いしているんじゃない？」「褒めるという行為は他人がしてくれるもの」と辛辣（しんらつ）な批判が目立ち、「（任期中に）物価を安定させ、出生率を高め、雇用を増やし、不動産価格を原状復帰させてから退任してください」と求めるコメントも。

一方で「だったら反対に経済戦争やコロナ禍で今以上に上手くやれる？」「野党がいない方が韓国の地位がもっと上がったと思う」「ケチつけては足を引っ張ってばかり」など野党に対する反論の声も上がっている。（翻訳・編集/松村）