2022年1月15日、証券日報は、昨年の中国の貿易額が初めて6兆米ドルを突破したと報じた。

記事は、中国税関総署の統計として、昨年の中国の貨物貿易総額が39兆1000億元（約700兆円）で一昨年に比べて21．4％増加し、そのうち輸出は21兆7300億元（約390兆円）で同21．2％増、輸入は17兆3700億ドル（約310兆円）で同21．5％増だったと紹介。貿易総額を米ドル換算すると6兆500億ドルとなり、初めて6兆ドルの大台を突破したと伝えた。

その上で、蘇寧金融研究院マクロ経済研究センターの陶金（タオ・ジン）副主任が「世界で新型コロナがまん延し、国内外の生産能力に依然として大きな差があることで、海外における商品需要が依然として旺盛である。輸入では、国内の生産能力回復によって中間製品の輸入が増えた」と分析したことを伝えた。

また、格付け機関・東方金誠の王青（ワン・チン）マクロチーフアナリストが、新型コロナに加え、世界的なインフレ局面によって中国の輸出商品価格を押し上げ、輸出額の大きな増加につながったとの見方を示したことを紹介している。

さらに、今年の見通しについて専門家から「新型コロナの世界的な感染状況は依然厳しく、貿易を巡る不安要素が多い。2021年の数字が良かったことも、一定のプレッシャーになるだろう」との意見が出ていることを伝えた。（翻訳・編集/川尻）