2022年2月1日、韓国・朝鮮ビズによると、先月の韓国の輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は48億9000万ドル（約5612億円）の赤字だった。

韓国の産業通商資源部が同日発表した輸出入資料によると、今年1月の輸出額は前年同期比15．2％増の553億2000万ドル、輸入額は35．5％増の602億1000万ドルだった。韓国の貿易収支は昨年12月に20カ月ぶりに赤字に転じていた。2カ月連続で赤字を記録したのは2008年の世界金融危機以降で初めてだという。

同部は「エネルギー価格の高騰と冬季のエネルギー需要の高まりという季節的要因により1月の貿易収支が赤字を記録した」とし、「韓国と産業構造の似ている日本と、エネルギー輸入の割合が高いフランスでも最近大幅な赤字が発生した」と説明。さらに「輸出好調に伴う輸入需要の拡大により半導体（26．0％増）などの中間財の輸入が増加したこと、供給網安定のための在庫確保に伴い輸入が増加したことも影響した」と述べたという。

また、最近の貿易赤字について「輸出と輸入の両方が堅調に増加しているため、過去の金融危機や新型コロナウイルス危機とは構造的に違いがある」と説明したという。

これを受け、韓国のネットユーザーからは「原因は文政権の原発閉鎖政策」「エネルギー価格高騰で貿易赤字を出しているのに、脱原発だと？。理想と現実を区別できない政権が国を滅ぼす」「任期末になるにつれ、これまで統計を偽造して隠してきた経済危機の実態が少しずつ明るみに出てきた」など厳しい声が上がっている。

一方で「先月の輸出額は過去最高だった」「コロナ禍でこれだけできれば十分」との声も見られた。（翻訳・編集/堂本）