北京冬季五輪、氷点下での開会式に「上半身裸」で注目された選手の“物語”とは

Record China    2022年2月5日(土) 19時30分

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4日夜に行われた北京冬季五輪の開会式では、米領サモア代表の旗手を務めた、ネイサン・クランプトン選手が注目を集めた(写真)。どうして彼は上半身裸で参加したのか。

4日夜に行われた北京冬季五輪の開会式では、米領サモア代表の旗手を務めたネイサン・クランプトン選手が注目を集めた。どうして彼は上半身裸で参加したのか。さらに中国では、クランプトン選手にまつわるそれ以外の“物語”も評判になっている。

クランプトン選手はサモア代表のただ一人の選手として北京五輪に参加した。出場する種目は男子スケルトンだ。開会式で着用したのは、ラバラバと呼ばれるスカートにも似た伝統衣装だ。南太平洋にあるサモアは年間を通じて気温がおおむね25度から31度だ。ラバラバとはつまり、「常夏の島」の伝統衣装だ。

このラバラバは2018年の平昌冬季五輪の開会式で、トンガ代表のピタ・タウファトファ選手が着用したことでも評判になった。しかしトンガは北京冬季五輪に選手を派遣しないことになった。そこでクランプトン選手が、「南の島の民族衣装を着用して五輪開会式に臨む」という伝統を引き継ぐ形になった。

中国では、クランプトン選手が2021年夏に開催された東京五輪にも出場したことも注目された。出場種目は陸上の100メートルだった。記録は11秒27で、サモアの選手による100メートルの記録としては、歴代第2位だったという。

中国でもう一つ注目されたのは、クランプトン選手が中国系の血を引くことだ。クランプトン選手はケニア生まれで、少年期の大部分をアフリカで過ごしたが、母親は中国人とポリネシア人の血統だった。クランプトン選手はケニアからオーストラリアに移り、その後さらに米国のバージニア州に移って高校を卒業した。若いころから陸上競技を手掛け、三段跳びや走り幅跳びでも実績があるという。ウインタースポーツで最初に競技会に出場したのは2014年で、種目はスケルトンだった。2016年にはスケルトンのワールドカップで第5位の成績を収めた。2019年の北米カップでは、サモアの選手として初めて優勝した。(翻訳・編集/如月隼人

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