北京冬季五輪マスコット「ビンドゥンドゥン」ができるまで―中国メディア

人民網日本語版    2022年2月10日(木) 20時50分

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北京冬季五輪マスコット「ビンドゥンドゥン」が大人気となっている。

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北京冬季五輪の開会式の会場で、観客に向けて振った手の掌にあったハートがとりわけ人目を引いた。そしてブルブルッと体を震わせ雪を落とすその愛らしさですっかり人々を魅了。これは、超人気者になった大会マスコット「冰墩墩(ビンドゥンドゥン)」だ。多くのネットユーザーが「こんなにかわいいビンドゥンドゥンが欲しくない人なんているの?」「ビンドゥンドゥンが買えない~!」といった声を寄せている 。中央テレビニュースが伝えた。

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「ビンドゥンドゥン」はなぜこんなに人気になったのか?そのデザインはどんな発想から生まれたのだろうか?

曹雪(ツァオ・シュエ)氏は、例えようもなく感激した2019年9月17日という日を今もはっきりと覚えている。この日、北京冬季五輪組織委員会は広州美術学院がデザインしたマスコットを北京冬季五輪マスコットとすることを正式に発表した。北京冬季五輪マスコットデザインチームの責任者で、広州美術学院教授の曹氏が率いるデザインチームは計14人。全員が同校視覚芸術デザイン学院の教員と大学院生だった。10カ月に及んだ創作と修正の過程を、曹氏は感慨深げに振り返った。当時、チームメンバーはほとんど休日返上で毎日修正と議論を重ね、全部で1万にも上る手描きのスケッチを描いた。そして、最終的に彼らがパンダを原型としてデザインした「ビンドゥンドゥン」が、35カ国から寄せられた6000近くの作品の中から選ばれた。

「ビンドゥンドゥン」の「氷のシェル」のデザインはウインタースポーツと関連しているのと同時に、ハイテク感や未来感にもあふれている。この最も人々に愛されている「氷のシェル」のデザインは、実はチームが最初に採用を考えた案の一つである「氷糖葫蘆(ビンタンフールー)」から来ているという。ビンタンフールーとは、サンザシなどの果物を水あめがけした中国北方エリアでよく見られる冬のお菓子だ。

「ビンタンフールー」のアイデアに対する評価は高かったものの、大国のイメージを体現するには十分ではなかった。そこで、チームは「氷のシェル」の中のキャラクターとしてシフゾウやトラ、ウサギなどを何度も試した。いくつものアイデアが提案されてはボツになり、最終的に「国宝」的存在のパンダがやはり世界の人々から一番愛されるだろうということになった。

そしてパンダのイメージをさらに愛されるものにするために、曹氏とチームメンバーは四川の卧竜ジャイアントパンダ自然保護区に行って実地観察し、子供のパンダの歩き方は内向きの八の字になっていて、頭と胴体の比率も成長したパンダと異なり、よりかわいらしいことに気づいた。そこで、子供のパンダのイメージをベースにしてさらにアレンジを加え、パンダの顔のまわりをオリンピックカラーの「アイスリボン」で囲み、宇宙服を着た宇宙飛行士そっくりにデザインした。

現在の「ビンドゥンドゥン」の爆発的な人気に、曹氏は「人気になるだろうとは思っていたが、これほどまでとは予想していなかった。『氷のシェル』は冷たいけれど、『ビンドゥンドゥン』のイメージは温かくてかわいらしく見える。この温かさはきっと皆さんに感じてもらえると思う」と語った。(提供/人民網日本語版・編集/AK)

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