2022年2月10日、韓国・ソウル経済によると、韓国のメディアや政界で北京冬季五輪ショートトラック男子1000メートル準決勝の判定に対する批判が高まっていることを受け、中国政府が「深刻な懸念」を表明した。

駐韓中国大使館の報道官は9日、SNSで「この問題は技術的な問題であるため、専門的で権威のある機関が判断しなければならないが、一部の韓国メディアと政治家が中国政府や北京五輪全体を批判し、さらには反中感情まで扇動して中韓両国の国民感情を悪化させ、中国ネットユーザーの反撃を呼んでいる」と指摘し、「深刻な懸念を表明し、厳重な立場を取らざるを得ない」と述べた。

また「中国政府が競技の結果に影響を与えたり、干渉することはない」と断言し、「韓国のメディアや政治家が『北京五輪には黒幕がいる』と憶測し、『中国政府と体育部門は反省するべきだ』と主張するのは無責任な行為であり、決して許すことはできない」と批判。

さらに「冬季五輪は国際スポーツ大会として、競技ごとに国際オリンピック委員会（IOC）と国際競技連盟 （IF）が審判を選定しており、どの国の政府も干渉できないという点を強調したい」とした上で、「全ての競技に勝敗があり、われわれは韓国国民の心情を理解している」「中国は両国関係と両国国民間の友好的感情のために積極的な努力を続けていく」と強調したという。

これを見た韓国のネットユーザーからは「韓国だけじゃなく世界が不当な判定だと感じている」「中国の誠意ある回答は期待すらしていない」「韓国の反中感情をつくったのは中国だよ」「それでも韓国は反中を政策に反映させることはない。中国の『限韓令』はどう説明する？」など反発の声が上がっている。

また「文政権は親中をやめてしっかりしてほしい」「文大統領はどうせ中国に何も言えないから、韓国がなめられても仕方ない」など現政権への不満の声も。

一方、一部では「たしかにあの判定には腹が立ったけど、中国全体を非難するのは間違っている。国際スケート連盟の判定システムの問題と、審判の誤審を批判するべき」「正解。韓国の政治家たちは票を集めるために反中扇動中」と納得する声も見られた。（翻訳・編集/堂本）