Record China 2022年2月16日(水) 20時20分
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中国メディアの観察者網は15日、北京冬季五輪のスノーボード2種目に出場し、金メダルと銀メダルを獲得した中国の蘇翊鳴と、陰で支えた日本人の佐藤康弘コーチとの絆について報じた。
中国メディアの観察者網は15日、北京冬季五輪のスノーボード2種目に出場し、金メダル(ビッグエア)と銀メダル(スロープスタイル)を獲得した中国の蘇翊鳴(スー・イーミン。17)と、陰で支えた日本人の佐藤康弘コーチとの絆について報じた。
記事は、「蘇ら中国のスノーボード選手が活躍した背景には、日本スノーボード界の父とも呼ばれる佐藤コーチの存在があった」と指摘。「蘇は2018年から佐藤コーチに師事しているほか、今回の五輪に出場した日本人選手の中にも佐藤コーチの指導を受けた人が複数人いる」とその影響力の高さを説明した。
そして、7日に行われたスノーボード男子スロープスタイル決勝で蘇が銀メダルを獲得した後に行われた佐藤コーチへのインタビューを紹介。このインタビューで佐藤コーチは「ものすごくうれしかった。その辺の空気を殴りまくっていた。それくらいうれしかった」と喜びを語った。また、「彼(蘇)が自国開催の中国で、ものすごいプレッシャーの中…」と話したところでこみ上げるものがあったのか言葉を詰まらせ目に涙を浮かべて、「思い出すだけで感動しますね」と言葉をつないだ。
日本人コーチとして中国選手を指導することに葛藤はなかったのかとの質問には、「僕が中国代表でいくのかどうなのかというのはちょっと思ってはいたが、彼の僕を信頼してくれる心と、彼を支えるお父さんお母さんの情熱も感じた。国を越えたところで蘇翊鳴選手を指導させていただいて、こういう関係性をずっと継続させていきたいなと思った」「スポーツを通して日中友好の懸け橋になってくれたら、そんなうれしいことはない」と答えた。
さらに、中国の人々について「皆さんすごく優しい。僕は中国語が話せないが、ものすごく優しくしてくれるし、お世話になっている方たちも本当に、心から愛すべき人たちがたくさんいる」と言及。蘇についても「17歳とは思えないくらい。人間的に本当に素晴らしい。僕の首に銀メダルをかけてくれた。何回も『人生を変えてくれてありがとう』という言葉を僕に伝えてくれて、これ(銀メダル)は僕たちのものだよってことを言ってくれる。他人への気配り、配慮ができる心優しい青年」とたたえた。
記事はこのほか、中国女子の栄格(ロン・ガー)も佐藤コーチの指導を受けていること、佐藤コーチが2選手の練習の様子をYouTubeチャンネルで公開していたこと、2選手が拙いながらも日本語を話せることなどを紹介。7日の銀メダル獲得時には、佐藤コーチが喜びのあまり涙を流して蘇と抱き合ったことを伝えている。(翻訳・編集/北田)
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