フィギュアスケート男子の羽生結弦に関する中国の脚本家の発言に批判の声が殺到している。

著名脚本家でプロデューサーの汪海林（ワン・ハイリン）氏は今月9日、中国版ツイッター・微博（ウェイボー）で「羽生結弦はなぜいつも女性の服を着て演技するのだろうか」と投稿、衣装を着た羽生の写真を複数枚掲載した。これに対してネットユーザーからは「フィギュアスケートの衣装はそういうもの。より軽やかに見えるようにデザインされている」「彼の動きと組み合わせることで演技がパーフェクトなものになる」などと説明する声の他、「女子選手は羽生のような衣装を着ていないだろうに」「彼の発言はいつも議論に値しない」「国内にかみつく相手がいなくなったのか？」「世界レベルのアスリートにまで絡んで注目を集めようとするとは」などとあきれたような声が寄せられた。

汪氏は12日、こうした声に対して「そうか。私はちょっと女っぽいと思った。男性が（プーさんの）ぬいぐるみが好きというのもちょっと…。でも君たちが好きならそれでいい」と反応。するとこの発言が火に油を注いだのか、ネットユーザーからは「まずは自分の容姿を見てみよ。男性が長髪を束ねて、自分こそおばさんみたいじゃないか」「羽生の内面は熱血少年だ。誰かさんみたいにあぶらぎった長髪をはやしてなどいない」といったバッシングや、「すべてのアスリートは過酷なトレーニングをこなし、国のために栄誉を勝ち取る。あなたは国のために何かしたのか？彼らのスポーツ精神はリスペクトされるべき。あなたのその汚れた考え方をしまいなさい」と指摘する声が寄せられた。

汪氏はこれまでにも、ブロマンス時代劇「陳情令」でブレークした俳優シャオ・ジャン（肖戦）をたびたび批判、そのファンらと論争を繰り広げてきており、ネットユーザーの間では「炎上商報」との見方も出ている。ある中国メディアは、汪氏は優れた脚本家だとする一方、羽生のこれまでの苦難の道のりを紹介した上で、羽生の衣装への批判は自身の「無知と浅はかさ」を示すことだとした。

汪氏は22日にも羽生の情報をシェアし、「彼のことが好きな人は、なぜ他人を攻撃するのが好きなのか」と投稿。ネットユーザーからは「彼のファンは自分から他者を攻撃することはない。あなたは自ら他人の好きな人を攻撃するだろう。あなたは毎回、自分から挑発して攻撃されることで注目を集めているのでは？」といった反論が寄せられている。（翻訳・編集/北田）