ロシア軍が24日（現地時間）にウクライナへの侵攻を開始した中、多くの市民が戦禍を逃れようと避難を始めている。25日、韓国・聯合ニュースは2人の現地在住韓国人の声を伝えた。

ウクライナ南部のオデッサ州在住だったAさんは、陸路を1000キロ移動しリビウに避難していた。そこからさらに80キロ移動し、2時間ほどでポーランド南部メディカの検閲所に到着。ここから国境を越えたという。「これまで築いた基盤を捨てることはつらかったが、今朝、本当に事態が深刻化したので、ポーランドに避難することにした」「恐ろしくて、早く逃げなければ、生きなければとしか考えられなかった」と語った。検閲所へと続く道は人と車でいっぱいで、通過できるまでひたすら待ち続けたという。

キエフで貿易業を営んでいたキム・ドスンさんは、家族と共に車で首都キエフを出発。約635キロ移動し、ポーランド南東部コルチョバの検閲所に到着した。電話取材に対し、「国境まで来られてほっとしたが、道中、銃声が聞こえた、砲弾が落とされた、誰かの家がどうなった、という知らせが入り、胸が痛んだ」と心境を明かした。キエフではミサイル攻撃や複数の爆発音があり、空襲サイレンが鳴るなどし、皆、パニック状態になっていたと伝えている。

韓国政府は現在、ウクライナに滞在中の韓国人64人の安全な地域への退避を進めている。出国の意思を示したのは36人で、28人は残留を希望しているという（ウクライナ南端部のクリム半島地域に住む10人と、現地の韓国公館の職員21人を除く）。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「大変だな」「ウクライナには陸路の脱出口がある。では、韓国は？米国は徐々に弱体し、中国、ロシアが浮上している。心配だな」「韓国だったら太平洋に逃げるしかない」「韓国人の脱出が遅い。文在寅（ムン・ジェイン大統領）は何をしているのか」「大統領よ、今回は飛行機をチャーターしないのか？」「人ごとではないよ。戦争になれば気の毒なのは裕福ではない人たちだ。金持ちは他国に避難できる」などの声が寄せられている。

また、「1月から（侵攻の）話は出てたのに」「だからロシアが攻めてくる前に脱出しろと政府が言ってたはず」「もっと早く脱出すべきだったのに、何をしていたのか。まさか侵攻してこないよね、とでも思ってたの？」など、早期にウクライナを出国しなかったことを指摘するコメントも多く見られた。（翻訳・編集/麻江）