タタ・サンズの創業は1868年だが、創業者のジャムシェトジー・タタは1859年、父親と友人が経営する貿易会社に入り、香港に駐在。インドから綿花とアヘンを中国に持ち込み、中国から茶、絹、香料など輸出する貿易業務に従事した。その後、英国に滞在し、トーマス・カーライルが「鉄を支配下に置く国家は金融をも支配下に置く」という講演を聞き感じ入っている(F. R. HARRIS、『JAMSETJI NUSSERWANJI TATA-A chronicle of his life』 、BLACKIE&SON(INDIA)LIMITED1958年刊第2版による。初版は1925年刊)。彼は来日もし、渋沢栄一と海運での綿花輸送の協力で話し合ったこともある。1893年には日本郵船がタタ商会と共同でボンベイ航路を開いている。
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