ここ5年で最高の視聴率をマークした中国ドラマ「人世間」について、ディズニー社が版権を取得し、世界に向けて配信されることが正式に明らかになった。

ドラマ「長安二十四時」のレイ・ジャーイン（雷佳音）はじめ、シン・バイチン（辛柏青）、ソン・ジア（宋佳）らが出演する「人世間」は、2019年に中国で最高峰の文学賞「茅盾文学奨」を受賞した同名小説をドラマ化。中国北方の都市を舞台に、周家の3兄妹とその周囲の人々が、文化大革命後の数十年にわたって遭遇する社会の変化を描く。今年1月28日、国営テレビ・中央電視台（CCTV）のCCTV1チャンネルでオンエア後、視聴率が2％を突破して同チャンネルでは過去5年間で最高の数字をマーク。今月1日の最終回では3％を突破し、有終の美を飾っている。

今年初め、Disney＋での配信が報じられていた「人世間」だが、ディズニー社が国外向け配信の版権を取得したことが正式に明らかになった。出演者の1人で女優のサリナ（薩日娜）は中国メディアのインタビューに対し、「外国の視聴者が内容を十分に理解してくれるか考える部分もあるが、愛や情感は人類共通のもので、こういった中国の変化は外国人も興味をもって見てくれると思う」と語っている。

ここ数年、中国ドラマの国外での人気は急上昇しており、「人世間」を配信する動画サービス大手・愛芸奇（アイチーイー/ iQiyi）では21年、国際版の1日当たりのユーザー数（DAU）が前年比で平均して約3倍も増加。特にタイはじめ東南アジア諸国でのユーザー数の伸びが大きく、オーストラリアや韓国、日本がこれに続いている。（Mathilda）