Record China 2022年3月6日(日) 8時20分
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中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は3日、「日本の人種差別問題は根深い」とする論評記事を掲載した。
中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は3日、「日本の人種差別問題は根深い」とする論評記事を掲載した。著者は南開大学准教授の鄭致学(ジョン・ジーシュエ)氏。
鄭氏は、近年の日本の人権に関する外交政策について、「一部の政治家が極端な思想を持ち、さまざまな悪い政治目的のために米国に追随し、他国の『人権問題』をあおり立てている。そして、日本は人権に関して『模範生』であるというイメージを一方的に触れ回っている。しかし実際は、日本には長期にわたって深刻な人権問題が存在し、国際社会ひいては日本国民からも、日本は人権において『劣等生』であると認識されている」と主張した。
その根拠として、第一に日本国内の民族差別の問題に言及し、「日本政府は長期にわたり保守的な立場を取り『単一民族国家』の神話を形成して、他の民族の存在を無視したり否定したりしてきた。そのため、たびたび争いが引き起こされた」と指摘した。例として、北海道のアイヌ民族に対し、「日本は単一民族の国家である」との考えを固辞し、長い間地位を認めなかったことや、アイヌに対する差別的な内容を含む短編映画が制作されたことを挙げた。また、沖縄の「琉球民族」に関しても、「2008年以来、国連の人種差別撤廃委員会の報告の中で、琉球民族を先住民族として認めるよう促されているが、日本の保守的な自民党議員はそれに対し、『民族の分裂を生み出す』と悪意を持って非難してさえいる」と指摘した。
第二に日本の在留外国人に言及し、「日本に在留する外国人は長い間不当に扱われてきた。日本の移民政策は閉鎖的で保守的であるだけでなく、外国人は日本国民と比べ、教育、就職、生活保障、政治的権利など多くの分野で不平等を強いられている」とし、外国人の賃貸契約や労働条件、社会保障での不平等を例に挙げた。また、日本の外国人技能実習制度についても、「外国人実習生の待遇は限られているが、労働条件が異常に厳しかったり、労働強度が非常に大きいものだったりし、実習生が虐げられたり差別されたりする不公正な出来事や事故が発生している」と指摘。岡山市の建設会社で働いていたベトナム人の技能実習生が、職場で2年間にわたって暴行を受けていたと訴えた問題を例に挙げた。さらに、「在日外国人が在留資格を失うと『不法滞在』となり、入国管理局に拘留される。その中で、思わぬ死亡事件が起きることもある」と指摘し、昨年3月に名古屋出入国在留管理局の施設に収容されていたスリランカ人女性が死亡した事件を挙げた。
第三に、「在日米軍による犯罪は長期にわたって日本の人権分野における重要な問題になっている」と指摘。「沖縄県の米軍基地周辺では米兵による性的暴行、殺人などの刑事事件がたびたび発生している。しかし、こうした事件は米国の司法機関が優先的に処理し、日本の司法機関が迅速に介入して現地の日本人の利益を守ることが難しく、人々の強い不満を招いている」としたほか、「新型コロナウイルスの流行時にも米軍は独自の対策によって自由に日本を出入りし、日本は直接介入できなかった。これにより、日本の国内防疫に隠れた危険をもたらすことになった」とも指摘した。
鄭氏は、「異なる外国人に対して、『過度な保護』と『差別と抑圧』という異なる扱いをすることは、日本国内の人権問題の皮肉な『風景』だ」と指弾した。その上で、「人権は人類の進歩の象徴で、人の命・価値・尊厳を尊重し、全ての人が人権を実現することは人類社会が共に追い求めるところだ。日本は自国の人権状況にもっと注意を払って改善し、国内の人権問題を効果的に解決すべきである」と主張した。(翻訳・編集/刀禰)
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