GPS付けた「トキ」が繁殖のため営巣地に、「放浪記」に注目集まる―中国

人民網日本語版    2022年3月5日(土) 23時30分

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陝西省漢中トキ国家級自然保護区管理局は2日、トキの繁殖期を迎えており、ほとんどのトキが旅先から営巣地へ戻り、繁殖の準備に入っていることを明らかにした。

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陝西省漢中トキ国家級自然保護区管理局は2日、トキの繁殖期を迎えており、ほとんどのトキが旅先から営巣地へ戻り、繁殖の準備に入っていることを明らかにした。同局は珍しいトキの「放浪記」を公表しており、個体番号「64 L」のトキがこのほど、半年の旅を終えて、営巣地である西郷県に戻り、すでに巣作りを始めていることが分かる。中国新聞網が伝えた。

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2020年5月29日、けがをしたトキ1羽が陝西省西郷県子午鎮民新村で発見され、陝西省漢中トキ国家級自然保護区管理局が治療し、同年6月7日に洋県華陽鎮で放鳥された。

放鳥前、科学研究展開のために、トキにはGPS発信機が装着され、個体番号は「64 L」とされた。衛星追跡記録によると、「64 L」は放鳥後、西に向かって漢台県や城固県などの地域に移動して、約半年を過ごし、2021年2月7日に繁殖のために西郷県子午鎮に戻るという、珍しい「トキの放浪記」が演じられた。

今年、「64 L」は「トキの放浪記」を再演。そのGPS発信機に基づく活動記録によると、約半年の旅を終えて、2月12日に60キロ以上飛行して城固県、洋県を超え、再び営巣地である西郷県に戻った。2月24日、同地に足を運んだ科学研究者は「64 L」がすでに巣作りを始めていることを確認した。

GPSによる追跡記録によると、2021年の繁殖期(2~6月)が終わった後、「64L」は西郷県から城固県の翟家寺付近で活動し、半年後(12月1日)に初めて西郷県子午鎮に戻った。しかし、その後の1カ月の間に城固県と西郷県の間を2度往復している。そして、2月12日に再び西郷県に戻り、現在は子午鎮民新村周辺で繁殖に向けて活動を続けている。

トキの移動には一定のパターンがあり、冬から春にかけて標高の高い(現時点では低山や丘陵エリアに集中)場所を営巣地に選び、繁殖し、夏から秋にかけてはそこを離れて、標高の低い平地や丘陵地帯に移動し群れで活動するという習性がある。

トキ保護区のシニアエンジニア・慶保平(チン・バオピン)氏によると、「64L」のここ2年の活動記録は、トキの活動のパターンに完全にマッチしている。ただ、その活動記録の研究の結果、「『64L』はけがをして治療を受け、洋県華陽鎮で放鳥された後、なぜ営巣地である西郷県を見つけることができたのか?」という疑問点と、「短時間のうちに複数回、比較的離れている(直線距離にして60キロ)営巣地と旅先を行き来している」という珍しい行為を確認することができ、今後の研究テーマになるという。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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