上海のレストランの“日本に学習した商法”に「ぼったくりだ!」のブーイング

Record China    2022年3月6日(日) 10時30分

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日本式の「おまかせコース」を採用した上海のある飲食店に対して「極めて高価なのに満腹にならない」などとする批判が発生した。ただし同店は5カ月先まで予約が埋まっているという。写真は「中華おまかせ」の例。

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上海のあるレストランでも中国料理の「おまかせコース」が出現したが、ネット上では、「高額すぎる。しかも満腹にならない」などのブーイングが飛び交っているという。上海メディアの新民晩報などが報じた。

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中国では、中華料理による「おまかせコース」が「中餐日作(ジョンツァン・リーズオ)」あるいは日本語のローマ字表記を交えて「中餐omakase」とされている。「中餐」は中華料理、「日作」は「日本の方式」の意だ。

中国料理の飲食店は多くの場合、料理が大皿に盛られて提供され、テーブルを囲んだ何人かが取り分けて食べることが一般的だ。上海に登場した「中餐日作」を全面的に採用した店では、一人用の小皿に盛られた料理が次々に提供される。

批判が集中したのは、そのような店の一つだ。「おまかせコース」の価格は、2165元(約3万9000円)に10%のサービス料が追加されるなどで、かなり高価だ。そして、それぞれの小皿に盛られた料理は、かなり少ない。

ローストチキンの場合には、鶏(ニワトリ)を1羽丸ごと調理した様子が示されるが、一人分はほぼ切手大の皮の部分1枚だけだ。単品で注文できることもできるが、例えばマーボー豆腐の場合も量は極めて少なく、価格は1皿200元(約3600円)という。

まず出た批判は「高額なのに腹いっぱいにならない」だった。そして、ローストチキンなどについては、使った食材のごく一部だけを料理として客に提供しており食材を無駄遣いしている疑いがあるとの意見も出た。

同店は予約制で、食事の開始時間は午後6時半に統一されている。1日に受け入れられる客は10人までの小さな店だ。調理台から食卓までの距離は「5歩以内」という店内設計で、理由は「中華料理で最も大切にせねばならない温度を保つため」という。また、遅刻した客は、到着以前に提供された料理を食べることができない。店側は、「どの料理も最高の状態で召し上がっていただくため」と説明しているが、「高級さを誇示するための硬直化した方式」との批判の声も出た。

ただし、同店が一方的にたたかれているのではない。美食をテーマにする投稿者の一人は、「ミル貝の一種の象抜蚌、和牛、ウナギ、アラの一種である老虎斑、ロブスターなどの高級食材を、少なくとも10数種から20種はそろえており、シェフは食材の最良の部分を選んで提供している。店の誠意がうかがえる」と論じ、そもそもこのような店は満腹を目的にするものではないと主張した。

店が所在する上海市静安区政府で商行為を所管する市場監督管理局の関係者は、同店について現在のところ「違反行為がある」などの通報は受けておらず、同店の商法は市場行為に属すとみなしていると説明。同関係者は、消費者は価格が不合理であると思えば、店を利用していない自由があるとも指摘。食材に問題がある場合には通報を受け付けることがあるが、価格は店側が自ら決めるものであり、店内の環境やサービスも関係するので、不当であるかどうか決めるのは難しいという。

なお、同店の予約は5カ月先まで埋まっているという。(翻訳・編集/如月隼人

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