フィギュアスケートの羽生結弦の4回転アクセル（4A）をめぐる秘話に、中国のファンが興味を示している。

中国のSNS・微博（ウェイボー）の羽生のファンアカウント「羽生結弦InfoStation」は7日、日本の報道を基に、9日に発売されるムック書籍「フィギュアスケートLife Extra 北京オリンピック2022」（扶桑社）の内容を紹介した。

それによると、2014年から羽生に4Aの指導を行ってきたジスラン・ブリアン氏はインタビューで、昨年の全日本選手権の1月半ほど前に羽生から動画が送られてきたことを明かし、「それまでは転倒ばかりでしたが、動画を見たら（4Aの着氷で）立っていたんです。僕はそこでパニクりましたよ。冗談抜きで、僕は家の中でぴょんぴょん飛び跳ねました」と語った。

また、北京五輪での羽生の4Aについて「転倒はしましたが、ジャンプに高さがあったし、飛距離も伸びていた」「試合でこれまで誰が跳んだ4Aよりも、あれがぶっちぎりで最高のジャンプ」とたたえたという。

この内容は中国のファンの間でも大反響を呼び、「羽生結弦InfoStation」の投稿には半日ほどで3万件超の「いいね」が付いた。コメント欄には「4Aの裏には数えきれないほどの努力があったんだな」「彼はもう十分に努力したよ。ただ運が少し足りなかっただけ（涙）」「北京五輪の4Aは、羽生結弦だけができる4Aだった」「もう羽生君は神だけが踏み入れられる領域に達している」「史上最高のフィギュアスケート選手だよ」といった声が寄せられた。

さらに、「私はそう遠くない未来に、あなたが納得のいく完璧な4Aを跳べると信じてる」「ユヅがここ数年（4Aに）費やしてきたものは、他人が一生かかってもできないほどのもの。だから頑張って！。4Aは羽生結弦のものだと信じてる」「ユヅ…あなたの努力は絶対に無駄なんかじゃないよ！」「羽生結弦に勝てるのは羽生結弦だけだ」など、これからさらに完成度の高い4Aを目指すことを期待する声がある一方、「なぜだか分からないけど涙が出てくる。これからは自分のために滑ってください」「4Aを跳べても跳べなくても、あなたが最高であることに変わりはないよ」と、羽生自身の選択を尊重するとの声も寄せられている。（翻訳・編集/北田）