Record Korea 2022年3月11日(金) 14時20分
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10日、韓国・KBSは、韓国の次期大統領に当選した尹錫悦氏が最も重視するのは「米韓同盟」だと伝えた。写真は尹氏の似顔絵。
2022年3月10日、韓国・KBSは、韓国の次期大統領に当選した尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏が最も重視するのは「米韓同盟」だと伝えた。
記事によると、尹氏は自身の外交安保公約を説明する際、必ず「米韓同盟」を強調してきた。これは、文在寅(ムン・ジェイン)政権の政策を批判しつつ自身の路線を差別化するための戦略とみられている。
尹氏はこれまで「米・中戦略競争の中で文政権は原則ある立場を示すことができず、戦略的あいまい性を貫いたため、むしろ韓国が中国側についているような印象を与えた」と主張してきた。また「文政権が外交力を南北関係改善に集中させたために、南北政策において米韓の間にずれが生じ、これが米韓同盟に否定的な影響を与えた」と批判し、「大統領に当選した際には米韓合同軍事訓練を正常化させて、北朝鮮の核に対する米韓の拡張抑制効果を極大化し、新技術とグローバルサプライチェーン・宇宙・サイバー分野で米国との協力を深めるなど、包括的な戦略同盟を強化する」と宣言していたという。
専門家らは、尹政権発足後に米韓協力がさらに緊密なものになると予想している。米ヘリテージ財団のブルース・クリンナー上級研究員は「尹氏の政策は文大統領に比べて米国の政策と足並みがそろっている」とし、「対北朝鮮政策などさまざまな問題においてより良い協力関係が築けるだろう」と予想した。
また、統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長は「新政権の対北朝鮮政策が完成するまで政策の空白期間があるが、この期間に北朝鮮の核兵器実験が頻繁に行われる可能性が高い」とし、「日米韓はこれにできるだけ早く対応するための政策協議を行わなければならない」と指摘した。さらに、バイデン政権の対外戦略の要とされるインド・太平洋地域での米韓協力もさらに顕著になるとみられているという。
一方で、尹政権が文政権の「戦略的あいまい性」を打破するために米韓同盟の強化を強調し過ぎた場合、朝鮮半島をめぐる力学関係がさらに複雑になるとの指摘も出ている。ソ・チョンゴン慶熙大政治外交学科教授は「韓国の国格や国益の観点から、大統領選挙後の急激な外交政策の変化は望ましくない」とし、「大統領には安全保障や経済のバランスをとる責任もあるということを忘れてはならない。中国との経済交流という現実を無視できない状況も韓国の外交安保政策の一部分にするべきだ」と述べた。
ある国策研究機関研究員も「執権初期に中国との外交摩擦が懸念される」とし、「高高度ミサイル(THAAD)事態のときのような中国の経済的圧力への対策には何があるのか、新政権は真剣に悩み、国民に共有しなければならない」と主張したという。
この記事を見た韓国のネットユーザーからは「中国人を優先的に考える文政権の5年間で韓国の安保は後退した」「やっと正常な米韓同盟が戻ってくる。なんだかんだ言っても信じられるのは米国だけ」「米国との最先端兵器研究開発と国内生産、核開発の承認を得ることが最も重要」「米韓協力は当然強化するべき」など尹政権の方向性を支持する声が上がっている。
一方で「屈辱外交のプロになりそう」「親米はいいけど、米国の言いなりにはならないでほしい」「日本の自衛隊が朝鮮半島に入ってくる日も近い」などと懸念する声も寄せられている。(翻訳・編集/堂本)
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